人間牧場

〇4月の五行歌

 昨日は低気圧や寒波の影響で、北海道では9センチもの積雪があったと、テレビのニュースが報じていました。そのため昨日は愛媛県でも3月下旬から4月上旬の気温だったそうで、寒さを感じる一日でした。昔から「八十八夜の別れ霜」とも「夏も近づく八十八夜」ともいわれていますが、やはり異常気象のようです。
 わが家の家庭菜園の折角植えた苗物も、こうした異常気象に翻弄され、今年は生育が悪く、折角植えたオクラの苗を枯らしたり、ナスも息絶え絶えといったところで、少し可哀想な気もします。また活動期に入った蜜蜂も寒さのせいで活動が鈍く、まだ空き家が二つもあって、斥候に来ていた蜜蜂もどこかへ行ってしまいました。

 昨日松山五行歌会の結果が見山あつこさんから送られてきました。封を切って三つ折を開くといきなり、今日閑人さんの次の歌が目に留まりました。相変わらずの秀作で出席歌一席です。
   会う
  度に
  「生きとったか」
  と
  笑う友

 僅か14文字を上手く使い分け見事な表現です。☆「来年は会えるかな?」お互いそんな年になってきたのですね。長い時間をかけて築き上げられた関係、友人同士の距離感が素直に出ています。毒舌の許せる二人の関係が羨ましくもあります。おじいちゃんが自分の息子に電話するときもこんな感じという、中学生の葵空ちゃんから、味のある歌ですねという熟年、年配者までの点を集めて一席に。この三月、生まれて初めて入院したという作者です。どうぞお身体大切に!
 いやはや講評も立派で感心しました。

 欠席歌一席は塚田三郎さんの次の歌でした。
  人の悪口を言わない
  そのこと一つ
  とっても
  君は
  たいしたものだよ

思い出に残る名残の桜
思い出に残る名残の桜

 ちなみに私の次の駄作も付け足しの5席でした。
  咲いたと思えば
   桜散る
  今年の春も束の間
  ああまたひとつ
  歳を重ねる
 講評には次のような文章が寄せられていました。☆去年からもう一年もたったのか、【またひとつ/歳を重ねる】と、作者が歳を重ねると感じる基準の一つが桜との出会いなのですね。【ああ】に実感がこもっています。今年は少し長めに楽しめた気がしますが、それでも短い桜の花の命、来年までまた一年、桜の花に再会できるよう皆さん元気でいましょうね。
 作者の私より広くて深い見識をお持ちの選者の講評文は何度読んでも素晴らしく、世界が広がり価値観が変わったような感じがして、とてもいい勉強になります。

  「今月は 付けたし五席 入選す 一席読めば 私まだまだ」

  「講評は 私の心 透視して 歌が立派に 思える不思議」

  「あと何度 桜の花が 見えるのか 指折り数え 最後あやふや」

  「五行歌で 違う感性 学びつつ 京も元気で 朝を迎える」

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