〇ナマズは地震を予知できるのか?
「あれから早18年も経ったのか!」と、昨日の朝ふと18年前の記憶が蘇りました。
私はその日の朝、いつものように4時30分に起床、開業もしていない新築なったシーサイド公園のイベントホールの中に設置した、アクリル水槽の中に入り、全身汗だくになって水を落とした連結水槽の掃除をしていました。突然4本の水槽の山際の一本から大きい西洋ナマズが勢いよく外床に飛び出しました。不思議に思い水槽から脚立に立って外へ出てそのナマズを拾い上げ、元の水槽に戻しましたが、五匹飼っていた西洋マナズが、全ていつになく興奮した様子で泳ぎ回っている様子にも少し違和感を感じました。再び水槽の中へ入り水洗いをしていると、今度はグラグラと水槽が動き始めたのです。定かではありませんが多分この揺れが阪神淡路大震災のあった、5時46分だったのです。
家に帰り汚れた身体を洗うため妻の沸かしてくれた風呂に入っていると、妻が「お父さん、大阪が地震で大変なようよ!大ごと、大ごと!」と血相を変えてテレビの前で叫んでいました。何事かとテレビの前へ向かい、着替えをしながらテレビの前で釘付けとなりました。高速道路がまるで飴のように折れ曲がり、長田町の火災は火柱黒鉛を上げ、まるで戦争空爆映画のシーンでも見ているようでした。
あの地震で6432人もの多くの人が犠牲になり、家屋やおびただしい社会資本が壊れましたが、時々訪ねる神戸や淡路のその後の復興は目覚しく、今はその跡形も見えませんが、今もその後遺症に苦しめられている人のことを思うと、3・11に起こった未曾有の東日本大震災を含めて、自然災害の恐ろしさやむごさを垣間見るのです。そして二度このようなことが起こらないようにと願わずにはいられないのです。
それにしても昔から、ナマズと地震の関係はよく話題になるものの、科学的な証明はされていませんが、私がシーサイド公園のアクリル水槽で体験したナマズの興奮ぶりは、ナマズと地震の因果関係を示す上で貴重な体験といえるのかも知れません。最近は地震予知や津波予知の技術もかなり進んで、精度が高くなっているようには見えますが、それでも3・11地震の予知も津波の予知もできず、原発事故まで引き起こしたのですから、ナマズの予知能力の研究も、余り金のかからない方法なので、無駄ではないとも思うのです。
3・11震災以来特に太平洋側の海に面した地域では、地震発生直後の避難経路や避難方法について、随分確保と訓練が進んでいますが、人間は18年も経つとそのことを忘れてしまうのです。60年も前の忌まわしい戦争だって、殆どの日本人の記憶から殆ど忘れ去られ、平和の尊さを忘れた日本人の言動が目立っています。2007・1・17(阪神淡路大震災)や、2013・3・11(東日本大震災)、1945・8・16(終戦)など、忘れて欲しくない忌まわしい記念日を、自分の誕生日以上に記憶に焼きつけていて欲しいと願っています。
「アクリルの 水槽ナマズ 飛び出した 直後に地震 予知能力かも」
「まず自分 高台逃げる 先決と 心がけるが 親父どうする」
「ナマズ飼い 研究するも 一考と 神戸の地震 体験思う」
「昨日さえ 忘れる歳に なったゆえ 十八年も 前のことなど」