人間牧場

○予讃線海回りで回送列車脱線

 ~平成24年6月25日午前5時20分ごろ、伊予市双海町上灘(天一稲荷神社の裏)のJR予讃線(海回り線)で、松山発伊予長浜行き回送列車(一両)が、台風4号以降の長雨の影響で線路上に崩落していた土砂に乗り上げ脱線した。同区間で列車は運休し、JR四国が土砂の撤去作業を実施。国土交通省運輸安全委員会の鉄道事故調査官2人も現地入りした。~

一昨日の愛媛新聞朝刊記事

 昨日の愛媛新聞週間記事欄にこんな小さな記事が載っていました。そして一昨日4面の社会欄には「伊予市で脱線JR海回り線 明日運転再開へ」、昨日は「「今日運転再開 伊予市JR脱線」という見出しで小さな記事が載っていました。事故当時は取材のヘリが飛んだり、テレビや新聞で大々的に報道されたりしましたし、再開の目途がまったく立っていなかっただけに、早い復旧や伊予市ー伊予長浜間の代行バス運行のお陰で大した混乱もなく運行再開ができたことは何よりも嬉しく思うのです。

 

 

 

昨日の愛媛新聞朝刊記事

愚かなことですが、人間はなくさなければその存在の大きさに気づくかないものです。車が普及して鉄路を走る列車など、時代遅れな乗り物と思っている人は少なくないのです。事実今回の脱線事故で影響を受ける人の数は一日たかが千人余りでしたが、されど千人なのです。列車を利用する人は表現は悪いものの交通弱者といわれる高校生やお年寄りです。高校生は通学に、お年よりは病院や買い物に行くのに利用してますが、JRが唯一の交通手段なのですから、不通はまさに死活問題なのです。

  かつて私はそのことが重要とばかりに、水面下で廃線が決定的だったJR予讃線海回りの存続をかけて、下灘駅で夕やけプラットホームコンサートをやりました。夕日を売り出すためにやったと人々は言っていますが、主催した私の本心は列車を守るためにやったというのが本心です。お陰様で利用者は少ないものの、観光という利用の仕方も働いて、夕やけビール列車や菜の花トロッコ列車など、また旅行会社が海回りを走るツアーを企画実施する等、それなりに利活用しているのです。今年の8月23日「ふたみの日」には列車を一両借り切ったビール列車も走らせるべく、仲間たちが孤軍奮闘しているようです。今一度長年私たちの足となっている列車の存在を思い、大いに感謝しましょう。

運転再開を知らせる7月2日の愛媛新聞朝刊

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  「脱線で 不通となった 海回り やっと再開 ほっと一息」

  「人間は なくし始めて 存在に 気づく愚かさ 今も昔も」

  「この夏は トロッコ列車 借り切って 走らせようと 意気込む仲間」

  「この記事が ああそんなこと あったなあ 思い出彼方 消えて行くのか」 

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