〇二宮金次郎七代目の子孫中桐万里子さんに出会う(その0)
「二宮金次郎の七代目の子孫で、中桐万里子さんって一体どんな人だろう」。これは年輪塾公開セミナーのゲストとして招くことが決まってからこの一年間の、私の頭の中を巡る空想疑問でした。中桐さんの存在をいち早くネット社会で見つけ、公開セミナーのメインゲストに推薦した清水和繁塾頭はこの一年間、私の出版物や年輪塾の情報等を中桐さんに送りつけ、個人的に深い交友を保ち、その都度報告があるものの、益々謎は深まり逢いたい思いは募っていました。年輪塾の公開セミナーは、ノンフィクション作家佐野眞一さんを招いて、民俗学者宮本常一を語った2年前に続いて二度目ですが、佐野眞一さんが男性だったこともあり、中桐さんが女性ゆえの淡い恋心のような気持ちで、昨日の出会いを待っていたのです。
昨日は晩秋としては珍しい地元では「やまぜ」と呼ぶ、南西の雨を伴った風が吹き荒れる、あいにくの天気でした。11時の飛行機で来られる中桐さんを清水塾頭が松山空港まで出迎え、12時ころから松本小番頭を交えたささやかな昼食を、双海シーサイド公園のレストラン夕浜館でやろうと、相談がまとまっていました。松本さんを誘い夕浜館で待っていると、清水さんの案内で中桐さんは顔を現しました。1974年生まれですから37歳、1944年生まれで67歳の私とは、30歳も歳が離れています。二宮金次郎が背の高い大男?だったことを過去の資料を紐解きながら知っていた私には、中桐さんが女性としてはかなり背丈が高い173センチが直ぐに理解できましたが、失礼ながら若くて美しくスラーとした中々の容姿でした。
清水さんと中桐さんは夕日丼を、私と松本さんは夕日半ドンセットをそれぞれ注文し、食べながら楽しいお喋りをしましたが、慶應義塾大学を卒業後京都大学大学院で、教育学の博士号を取得卒業している才媛ながら、そんな気負いもなく好感の持てる女性でした。本職は「親子をつなぐ学びのスペースリレイト代表」だそうですが、今日の公開セミナーがとても楽しみです。
昼食後セミナーの会場となる翠小学校や海の資料館海舟館、私設公民館煙会所、人間牧場を清水さんとともに案内し、それぞれの場所で立ち話のようなお話をさせてもらいました。
清水さんと中桐さんの二人は人間牧場を後にした後、昨晩は清水さんの実家である八幡浜市日土のあらし山山荘年輪塾へ向かわれました。今日のもう1人の講師である前東京学芸大学の学長だった鷲山先生ご夫妻と、国立大洲青少年交流の家の新山所長さんを交えて、小さな交流会を持ったようです。昨日の夕方8時30分ころ清水塾頭に携帯電話をしましたが、中々盛り上がっていたようです。
さて今日は13時から、清水塾頭の調査報告「学校の金次郎像は何を読んでいるのか」、14時から中桐万里子さんの「子孫が語る尊徳の教え」、15時30分から鷲山さん、中桐さん、私の鼎談「今に生きる報徳思想」が予定されています。50人余りの参加があるようですが、雨ながらいい公開セミナーになるよう心から祈っています。
「尊徳の 子孫に出会う 夢のよう ワクワクしつつ ドキドキしつつ」
「私より 三十歳も 若い人 尊徳さんの DNAは?」
「この時期に 晩秋ながら やまぜ吹く 胸の高鳴り 知らせるように」
「さあ今日は 心引き締め 頑張ろう 尊徳セミナー 役者揃いて」