人間牧場

〇下浜の隧道暗渠

 人間牧場へ行く道は、上浜から奥東~奥西~池久保を通るルートと、下浜から隧道~池久保の2つのルートがあります。20人程が乗るマイクロバスは上浜~池久保ルート、急ぎの時は近道の隧道暗渠~池久保ルートを使い分けていますが、国道378号から市道に入り隧道暗渠を通る道は、まず隧道暗渠と市道の狭さに、案内した誰もが驚きます。

下浜の隧道暗渠

 この隧道は予讃線が開通した折、線路を敷設するため谷を埋め立てて造ったもので、明かりもなく真っ暗な車が一台やっと通る狭さです。戦争中はそれほど車も通らなかった時代でもあり、防空壕として使われたようで、亡くなった母の話によると、私も母の背中に負われて空襲警報発令の度に、この隧道暗渠へ難を逃れに来たようです。

 隧道暗渠の石垣南側斜面には、近所の人が水仙を植えたのがはびこり、毎年この時期になると美しい花を咲かせています。この道を通れば近道と言う名の通り、5分もすれば漁港の見える丘や、人間牧場へ通じるので、運転に注意をしながら行き来しています。道の山側には風の吹き溜まりに沢山の落ち葉が溜まって、今年も腐葉土を作るため、軽四トラックの荷台に2杯分の落ち葉を拾いました。

「近道の 隧道暗渠 光なし 戦争中は 防空壕用」

「隧道の 暗渠の上を 予讃線 海岸周り 列車が走る」

「南側 斜面石垣 水仙の 花咲き横を 列車長閑に」

「何となく 風情はあるが 助手席に 乗る人誰も ヒヤヒヤドキドキ」

[ この記事をシェアする ]