〇孫たちの海水浴に付き合わされました
夏休みになっても梅雨が明けないため、孫たちは外で思い切り遊ぶこともできず悶々の日々です。海が近くて海で泳ぎたいのに、昼間は両親が働きに出ているためそれもできず、加えて海に海水浴に出かけるには、必ず家族同伴という夏休みの過ごし方の掟があるようです。
そこで孫たちが考え付いたのは、サンデー毎日であるおじいちゃんの利活用です。ところがおじいちゃんことこの私は、外では「育爺」などと格好いいことを言っていますが、中々頑固で、容易なことでは重い腰を上げないのです。孫たちはゴマ摺り作戦に乗り出しました。
「わが家のおじいちゃん」という夏休みの作文宿題に目をつけた孫奏心は、自宅に私に頼んで秘密基地を造ってもらったことを、褒めたたえた作文を書いて私をその気にさせたのです。仕方なく私は孫たちの口車に乗って、軽四トラックの荷台に、海水パンツに着替えた孫たちを乗せ、近くのシーサイド公園ビーチまで行きました。
午後1時に到着した孫たちは、時折小雨、時折晴れ間の天気の中で、何と午後4時までの3時間、泳いだり砂浜で砂遊びをしたりして、大いに楽しんでいました。こちらは階段式護岸の上から5人の監視を続けましたが、昨日は蒸し暑くて何をするでもないのに、大いに汗をかいてしまいました。
途中孫たちは水筒を持参しているというのに、「おじいちゃん喉が乾いたから自販機でジュース」、「小腹が空いたからじゃこ天のお店でじゃこ天「」と、私が財布を持っていたことを知って、甘い言葉につられてしまいました。それでも自宅に戻って潮抜きシャワーを浴びさせて一段落すると、「おじいちゃん今日はありがとう。とっても楽しかった」とお礼を言ってくれました。「また次も頼みます」も忘れませんでした。
「夏休み だのに梅雨明け 大遅れ 海水浴を 孫にせがまれ」
「孫たちは 私に目をつけ 頼み込む 歯の浮くような お世辞並べて」
「3時間 少し小雨や 日が差して 監視の私 一番疲れ」
「おじいちゃん 楽しかったよ ありがとう 次も頼むと 忘れもせずに」