人間牧場

〇ダイニングで話す世間話あれこれ

 わが家は2世代同居で暮らしています。だけど食べ物の嗜好が違う世代ゆえダイニングキッチンは別々で、干渉することなく極々穏やかで平和な日々を暮らしています。私たちのダイニングからは外の庭が丸見えで、庭に植えた木々の緑や花、季節の移ろいを感じながら、特に朝食は新聞を読んだり色々な話をしながら妻と食事をするのが日課となっています。

今のところ二人の体調は問題になる程ではありませんが、妻はコレステロール、私は前立腺の薬を食後に飲むことが日課になっていて、お互いが「薬飲んだ?」と声かけ合っていますが、講演や会合で忙しい私は、朝食もそこそこで出かけるため、薬さえ飲んだか飲まなかったかさえ忘れることがあり、記憶の減退に黄色信号が点滅し始めました。

新聞のお悔やみ欄や訃報欄、それに知人友人が投稿している文芸川柳欄などは共感共鳴することが多く、妻に読んで聞かせては二人で「同感」の相槌笑いをしたり、時には詠み人に電話を入れて近況を知らせたりしています。妻は絶対がつくほど当たらない宝くじを私に内緒で買っていて、当たったらあれがしたいこれがしたいと、相変わらず夢を追いかけています。

今朝の話題はガンの闘病生活をしえいる友人の話でした。友人はガンを患い何度か手術をし、抗がん剤治療をしているようですが、その甲斐もなく抗がん剤の副作用に悩まされながら頑張っていますが、風の便りによると抗がん剤治療を止めて食事療法に切り替えるとのことでした。2人に一人の割合でガンにかかる時代ですから、私の周りにはガンと向き合って生きている人が何人もいて他人事とは思えず、親父や叔父がガンだったことを思えば、私もDNA的にはガン遺伝子を持った家系なので、他人事とは思えず、少し暗い話になってしまいました。

「ダイニング 二人毎朝 庭見つつ 世間話に 花を咲かせる」

「お薬を 飲んだかさえも 忘れ気味 自分忘れて 相手気遣う」

「新聞の お悔やみ欄が 気にかかる 同年代も 早々あの世」

「患いし 友の病名 ガンと聞く 二人に一人 今に私も」

 

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