〇お地蔵様のお接待
わが家の入り口付近に小さな祠があって、お地蔵さまが祀られています。昔は道沿いにあったようですが、道の拡幅工事で移転しなければならなくなり、わが家が親類の士官さんに頼んで鉄筋コンクリートの小さな祠を造ってお祀りするようになりました。以来40年余りにわたって、シキビを活けたり、お掃除をしていますが、毎月21日を縁日と定め、わが妻が赤飯を炊いてお接待をしています。
前日の夜もち米とうるち米を混ぜたお米を研ぎ、小豆を茹でて準備をして寝ます。21日の朝6時にそれらを混ぜ合わせて外炊事場のガス炊飯器で2升もの赤飯を炊き、炊き上がったらお地蔵様と神棚、仏壇にお供えをした後、ビニールの容器20個ほどに注ぎ分け、冷めたら蓋をしてゴムバンドで止め、隣近所や親類へ私が配って回るのです。
妻が民生委員をしていた何年か前までは、自分の受け持ちの独居老人にも安否確認をしながら配り、大層喜ばれましたが、その人たちの殆ども他界して、寂しくなりました。今朝は私が遠くは下灘まで20件ほど配って回りましたが、わが家の親類もご多聞に漏れず高齢化が進んで、様々な病気や悩みを抱えて生きているようでした。
「月一で 赤飯炊いて お接待 月日の巡り 早く感じる」
「わが妻を 偉いと思う ことがある 不平も言わず 40年間」
「赤飯を 籠入れ あちこち 持ち歩く いつの間にやら みんな高齢」
「神様と お地蔵様に お供えし お下がり赤飯 私が食べる」