〇ナナフシの不思議?
この時期になると沢山の虫たちをよく見かけます。アリやミミズ、ダンゴムシ、蜂、毛虫、カマキリ、トンボ、アブラムシなど様々ですが、畑に出て少し大きめの虫眼鏡でそれら虫たちの行動をよ~く観察すると、まるで動物図鑑に迷い込んだような、中々面白いミニマムな世界を見ることができます。虫たちは何のために生きているのか?、浅はかな私には知る由もありませんが、時には大きなカマキリの死骸を何百匹ものアリたちが行列をなし、どこかへ運んでいる姿を見ると子どもの頃に読んだガリバー旅行記」などを思い出し、感動すら覚えるのです。
昨日足元の葉っぱの上で何やらうごめく小枝と見まがうような虫を見つけました。ご存知ナナフシという名前の虫ですが、最近の研究で面白いことが分かったと学会で発表がありました。ナナフシは飛ぶこともできず、他の鳥たちに食べられてしまいますが、食べられ続ければ死んで絶滅してしまうはずなのに、取りに食べられてもナナフシの卵は、ちゃんと野鳥の糞の中で生き残り、小さな命を再び蘇がえらせるのです。
これは植物も同じで、例えば庭に植えている南天や万両の実はも、小鳥たちの餌として食べられても、小鳥の胃袋で消化されずに糞となって産み落とされ、そこで再び新しい命となって芽生え成長するのです。無農薬で美味しい野菜を作るため、完熟した牛糞や豚糞を畑に入れて栽培していますが、牛糞や豚糞を入れるとミミズが発生します。ミミズは美味しくもないはずの土を食べて分解するため、ミミズのいる畑はまるで天然の中耕機のように、土を細かくして水はけをよくしてくれるのです。モグラはミミズを餌にして土中に無数のトンネルを掘って悪戯をし放題ですが、人間が被害と思うこれらの行動も、意味のある自然の摂理かも知れません。 ナナフシを見ながら不思議に思った朝でした。
「ナナフシは 鳥に食べられ 死ぬはずだ ところがどっこい 糞の中から」
「へ~えそうか ナナフシ見つつ ナナフシギ 偉いもんだと 感心しきり」
「虫眼鏡 持って畑に 出てみると ミニな世界 まるでガリバー」
「人間の 都合で益害 分けてるが それぞれ生きる 意味あり生きてる」