〇まちの縁側「ミュゼ灘屋」
私の周りには何かにつけてこだわった人が沢山います。普通の人から見れば一風変わった人たちと思われがちですが、私を含めた変わっていると思われる人間からすると私たちが普通で、周りの人が変わっているような気もするのです。伊予市で門田石油店を営む伊予市文化協会長の門田真一さんもその一人で、長年伊予市のまち屋保存運動に取り組んでこられました。そのシンボルとでも言うべき宮内小三郎邸を中心になって再生され、まちの縁側ミュゼ灘屋としてオープンさせています。
そのパンフレットによると「ミュゼ灘屋」の目指すものは次の3つのミッションだそうです。
①新しい文化創造・コミュニティスペース
「みゅぜ」はフランス語のmusee、ミュージアムや美術館など文化創造の場。ギャラリー・ミュージアム・コミュニティスペースとして、企画展やセミナー・ミニコンサート・シアタ
-・カフェなどに利用できます。人と人、人と活動、人と地域をつなぐ「まちの縁側」豊かな文化やコミュニティを育みます。
②シェアオフィス・コワーキング(協働)スペース
文化協会メセナ・移住サポート・景観まちづくり・建築専門集団などの協働オフィスとして、市民活動{応援隊」やプラットホームの役割を担います。
③歴史文化遺産・宮内小三郎邸の保全活用
宮内小三郎邸には、主屋ととともに、大洲臥龍山荘の兄弟普請とされる「新隠居」(明治45年 1912)、萬安港建設の年に造られた「古隠居」(文化9年 1812年)五色浜「サザエ掘り」と同じ石積みの堀など歴史的建造物が残されています。伊予市の文化遺産を次世代に継承していくために、瓦募金など市民・企業・団体の幅広い協力や支援の輪を広げます。
わが息子は既に年末、ミュゼ灘屋で映画会を開いていますが、私たちも遅まきながら昨晩、ミュゼ灘屋をお借りして2018新春まちづくり寄席を開かせてもらいました。門田さんの案内で中を見せてもらいましたが、歴史的建造物の重みを余すところなく生かした再生に感心しきりでした。こうした古いものに新しい命を吹き込むには様々な困難が立ちはだかりますが、よくぞここまでと、門田さんったちの努力に大きな拍手を送りました。進化論で有名なチャールズ・ダウィンが、「強い者、賢い者だけが生き残るのではない、その時代に適応したものだけが生き残る」という言葉を残しています。古いものに新しい命を吹き込まないと、古いものは遺し伝えることはできず姿を消してしまいます。その役割をだれが担うのか、まちづくり人の役割りと技量が問われています。
「古民家に 新しい風 吹き込んで 立派に再生 ミュゼ灘屋」」
「あちこちに 光る匠の 技見事 昔手仕事 感心しきり」
「この民家 ルーツ辿れば 双海町 客間の欄間 夕日に見える」
「ダウィンの 言葉彷彿 役割を 担った友に 拍手を送る」