〇珍しいヒラタケ
冬の訪れとともに恋しくなるのは鍋物です。夕餉の膳で家族とともに温かい鍋を囲むと、「ああ家族っていいなあ~」、ささやかながら「幸せだなあ~」と思うのです。はてさて湯気の中に箸を突っ込むと、この時期美味しいのは何といっても白菜とキノコです。白菜は自宅の菜園で作っているのでいつでも間に合いますが、私の住んでる海沿いの町では、山に分け入ってキノコを採る習慣がないので、キノコと言えばダントツ多いのは、ホダ木から生えた肉厚のシイタケです。
わが家では親友の山から切り出したクヌギの木に自分が植菌し、家の裏山の杉林に置いていますが、夜温が10度前後になるとシイタケが沢山生えてきます。収穫はもっぱら孫の仕事で、孫2人はさも自分が植えたり管理したりしているように、収穫すると「はい、これはおばあちゃんとおじいちゃんの分」とお裾分けしてくれるのです。昨年田処の亀本さんから、榎の丸太にヒラタケの植菌をした原木を3本いただきました。裏の木陰に置いていたところ、このところの外気温低下に驚いたのか、ヒラタケが沢山生え始めました。私たちはまだ生えているのに気づかなかったのに、孫たちは目ざとく見つけて、先日屋外で開いたジンギスカンパーティに、早速食材として加わっていました。
昨日は妻と二人で原木3本を見に行ったところ、綺麗なヒラタケが沢山出ていて、包丁で丁寧に収穫しましたが、大きめのボールに入らないほどの量でした。昨日は懇親会付きの研修会があったので、夕食を家で食べませんでしたが、妻は早速ヒラタケで丼を作ったそうで、食いパクれましたが、今夜はヒラタケをふんだんに入れた鍋物にするそうで楽しみです。ヒラタケはシャキシャキとした食感で、栄養価も高いと、昨日カーラジオのクッキングコーナーで紹介されていました。立冬が過ぎ今週日曜日からは、1年収めの大相撲九州場所も始まります。ヒラタケの入ったちゃんこ鍋も食べてみたいですね。
「親友に 貰った榎 切り株に ヒラタケいっぱい 生えていました」
「ヒラタケを 目敏く孫が 見つけたり さも自分のと 言わんばかりに」
「シイタケに 加えヒラタケ 山の幸 鍋の具材に 白菜ともに」
「湯気立った 鍋をつついて 山海の 幸に恵まれ 幸せ思う」