〇私設公民館「煙会所」に火を入れる
このところ人間牧場が10周年ということもあって脚光を浴び、私の心もそちらへ軸足を移していましたが、昨日は年末の大掃除や家庭菜園の手入れをしていると、息子が「お父さん、たまには煙会所の囲炉裏も火を入れなければ」と提案がありました。私は忙しくてそれ程余裕がなかったため、「勝手にどうぞ」という雰囲気でした。折りしもいただいたイノシシ肉を使って焼き豚を作っていたので、外のかまどのついでに薪を用意して火を入れたようです。
そのうち煙会所にもうもうと煙が立ち込め、煙会所の屋根にしつらえた煙り抜きから煙が出て、何ともいえない雰囲気を醸していました。囲炉裏は火を入れると最初は煙が充満しますが、部屋が暖まると室内に小さな上昇気流が生まれ、煙が天井裏の煙穴から外へ吐き出されるようになっているのです。実はこの煙が部屋の中をいぶすので、柱材にシロアリ等が入らないばかりか、ゴキブリも近寄ってこないのです。
煙会所も一時は年間千人もの来訪者で溢れ、順番待ちの時期がありました。人間牧場にその座を奪われ、今は私の来客応接や見学者用に使っていますが、再び暇を見つけて磨きをかけ、使いたいと思っています。私のまちづくり活動にとって煙会所は原点ともいえる場所で、ここから多くの情報を発信し、人と人のネットワークを積み重ねて来ました。歳を重ねると懐かしさが先に立ちますが、少なくとも煙会所は懐かしさばかりだけでなく、未来への窓口でもあるのです。
「久方に 囲炉裏火を入れ もうもうと 煙立ち込み 原点帰る」
「煙会所 私の過去の 物語 天井飾る 看板ありて」
「四畳半 囲炉裏と鍋を 囲みつつ 大いに議論 昔懐かし」
「煙会所 ここが未来の 窓口と 再び決めて 歩き始める」