〇外反母趾
私の左足は外反母趾です。外反母趾という言葉すら知らなかった若いころ、88歳で亡くなった祖母の足指が極端に曲がって、歩くのにも難儀をしている姿を見て、ばあちゃんの足はじいちゃんに先立たれながら、12人の子どもを産んだり育てたりして一生懸命働き過ぎたことが原因だと勝手に思い込み、殊勝にも「ばあちゃんに楽をさせてあげたい」といつも思っていました。
私が50歳近くになったある日、風呂上りにふと自分の左足を見ると足の親指が、外反というより内反りになって入るのを見つけました。その後内反りは段々ひどくなり、足の親指が隣の指の上に乗る状態になってしまい、さてどうしたものかと思案しましたが、長く歩いたり走ったりした時以外は殆ど傷みもなく、病院に行くでもなしに今日を迎えていますが、一番困るのは靴を買う時で、つま先の広い靴を選ばなければ窮屈なので、少し時間がかかってしまうのです。
ばあちゃんの顔や外反母趾でゆがんだ足を思い出す度に、私の外反母趾はひょっとしたら「遺伝」かも知れないと思うようになりました。最近はそんなこともあって仕事で外に出る時は別として、家にいたり農作業をする時は、妻に頼んで5本指と二股の靴下を買ってもらって愛用しています。私は着る物履く物には無頓着で、全て多少文句をいいながら妻が選んで、買って来た物を愛用しています。五本指の靴下は歩いたり仕事をしていると小指が抜けてしまいますが、二股は地下足袋と同じ形状なので足にフィットして、いい履き具合に満足しています。
これまで私の靴下は殆ど無地でしたが、最近妻が買って来るものは多少お洒落です。少し気恥ずかしい古いタイプの人間なので最初は、「こんな派手なものは履けん」といぶかっていましたが、まあ見えないからいいだろうと履き始めてみると、まんざらでもないのです。昨日私が履いていた靴下を孫奏心が目敏く見つけ、「おじいちゃんの靴下はまるで人間の顔のようだ」と言いました。気がついてよくよく見ると確かにそう見えなくもないのです。
面白いブログネタだと思って、タブレットで写真に撮ってfacebookにアップしたところ、仲間から楽しくも嬉しい書き込みが多数寄せられました。以外にも「実は私も外反母趾です」と告白があったり、「中々楽しい靴下を履いてお洒落だ」とか、まあ反応は様々です。ふと外反母趾のこのままでいいのだろうか?と、少し不安にもなりましたが、足や手は内蔵の各所にも連鎖していることを考えれば、一度病院で相談してみようか?とも思っています。靴下のマークが思わぬ脚下照顧となった一日でした。
「二股の 絵入り靴下 履いている 親指顔に 似ている指摘」
「わが足は 外反母趾で 曲がってる ばあちゃん譲り 遺伝でしょうか?」
「わが足を 写真に撮って アップした 早速書き込み みんな暇じゃなあ」
「このままで いいのだろうか 不安なり 一度病院 行ってみようか」