〇変身~ん「足長おじさん」
私は短足な日本人を自認する70歳のおじさんです。70歳を越えたので「おじさん」というより「おじいさん」というのが正しい読み方かも知れませんが、若い頃は石原裕次郎のような足の長い人に憧れ、時には高下駄などを履いて気取って見せましたが、足の短さは顔の造りと一緒で直しようが無く、今はむしろ短足を自慢する日本人に
なっています。
ところが最近、自分の短い足を長く見せれる術を突然発見しました。発見といっても恐竜の化石を見つけたりするようなビッグニュースではなく、日脚の長くなったこの頃の夕日に照らされると、自分の影が地上に長く伸び、足まで長く見えるのです。影は実像を映しているので本物ですが虚像でもあって、その写真となるとさらに怪しくなるのです。それでも私の遊び心は旺盛で、こんな写真を撮っては楽しんでいる馬鹿なおじさん、いやおじいさんなのです。
好天に恵まれた数日前、自宅から見える夕日を写真に撮りました。その折海の資料館海舟館と私設公民館煙会所の間の露地に残照が差し込み、私の影も足長に映りました。早速手持ちのタブレットで写真に収めましたが、面白い現象でした。その写真を妻に見せて、「足が長かろう」と自慢すると、妻は呆れ返ったように笑い流されてしまいました。高杉晋作の「面白き こともなき世を面白く すみなすものは こころなりけり」を地で行く私の馬鹿さ加減に、自分自身呆れています。
「残照に 照らされ自分の 影映る 願望どおり 足はチョー長」
「長かろう 写真を見せて 妻に言う 馬鹿さ加減に ほとほと呆れ」
「裕次郎 憧れ生きた 若い頃 思い出しつつ にんまり笑う」
「面白き こともなき世を 面白く 私はいつも そんな気持ちで」