人間牧場

〇地域を消滅させてたまるか

 平成13年の市町村合併で、市町村の数は3200から1700に減少しました。1500もの自治体が人為的に地図上から消されてから10年が経ちましたが、最近になってようやく合併の検証があちことで行なわれているものの、住民がこれほど「NO」と言っている検証結果を生かすすべもなく、責任の所在も説明責任も果たさぬまま時は流れています。

 人口統計によると20代から30代の女性が少なくなることによって、約900の市町村がなくなるという研究会の話も、農山漁村の過疎化や少子高齢化による集落消滅の話も、政治家や自治体それに学者の戯言のように聞こえ、どの話を信じていいのか戸惑っているのが正直なところです。今東京では「地方創生」という言葉が飛び交い、国をあげて悩めるこの国を何とかしようとしているように見えますが、国民は度重なる二枚舌を信じようとはしないのも事実です。

 人口減少、財政破綻、犯罪多発、地方疲弊、自然災害、人間不信、高齢化、どれ一つとっても厄介な問題だらけのこの国は一体どこへ向おうとしているのか、私のような田舎に住む一凡人には、語る言葉も妙案も浮かびませんが、ただひとつ大事なことは人はどうであれ、自分が日本人らしく自分らしく自立して、隣人と寄り添いながらしかも楽しく生きがいを持って日々を生きることが大切だと思っています。

 そのように心のチャンネルを切り替えて辺りを見返すと、四季に富んだ日本という国の素晴らしさや、そこに逞しく暮らす隣人愛に満ちた人の多くいることに気付きます。地域に思いを寄せる人がいるわが地域は消滅することもなく、これからも生き続けることでしょう。私も及ばずながら残された力を思う存分使って、地域に貢献しようと思っています。それが生ていることの証でもあるのです。

  「1500 自治体消えた この国は どこへ行こうと してるのだろう」

  「東京で 地方創生 声高に 政治家・学者 空々しくも」

  「大丈夫 田舎ちょっとじゃ へこたれぬ 都会の方が もっと危ない」

  「江戸屋敷 住んでる田舎 出身の 政治家いつしか 東京弁で」 

 

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