〇降り過ぎる雨(実況)
動きの遅かった台風12号が朝鮮半島に去り、温帯低気圧になりました。台風に向かって吹き込んだ温かくて湿った空気の影響で、四国の太平洋側では降り始めてから僅か4日間で、1000mmもの雨が降り、各地に大きな被害をもたらしましたが、幸い私たちの町は瀬戸内海に面しているので、大した被害もなく雨の峠を越えたようです。
ところが今朝4時過ぎ、雨音で目が覚めるようなかなり激しい雨がわが家周辺では降りました。短時間でしたが「バケツをひっくり返すような」と表現したくなるような雨でした。わが家はこれまで2度裏山の土砂崩れ被害に遭っているので、妻は気が気ではないようで、安眠を貪る時間でしたが起きて、裏のトタン屋根を叩く雨音を聞きながら、心配な様子でした。
雨は時として強風を伴い、裏の外に干していた発泡スチロールのトロ箱が音を立てて飛び交っていました。このところ開店休業状態だった息子の風力発電用風車も、バクつくような南西の風を受け、音を立てて回っています。この1週間四国地方は台風12号に翻弄されましたが、追い討ちをかけるように台風11号が本土を伺っていて、不安定な天気は今週いっぱい続くものと思われます。
ただ幸せなことに、そろそろみかんの木に潅水をしなければと準備をしていた農家にとっては、値千金の恵みの雨だったようで、「ええ大涙だった」と会う人会う人喜びの声を掛け合っていました。適当なお湿りは恵みをもたらしますが、限界を超えた雨は厄介ものです。実況中継をしたくなるようなかなり激しい雨がまた降り出しました。夏の雨は馬の背を分けるといわれるように局地的に降ります。人間は勝手なもので、今は「もう雨は沢山」と降り出した雨を少し憎らしく思う朝でした。
「降り過ぎた 雨に翻弄 された日々 累積雨量 千ミリ越えて」
「5日前 一雨欲しいと 雨乞いを していた私 今はうんざり」
「トタン屋根 叩く雨音 目覚ましに なったようだと 妻は心配」
「蜜蜂も 飛びたいけれど 飛べないと 軒先借りて 雨宿りする」