〇節倹は大いなる収入である
私のように第一線を退いて年金で生計を立てている高齢者にとって収入は、余程のことがない限り2ヶ月に一度自動的に振り込まれる年金以外には望むべきもないのです。わが家は妻が近所の歯科医院へパートに出かけて少しばかり家計を補ってくれているので大助かりですが、それも間もなく妻の退職でなくなると、いよいよ本当の老後の生活が始まるのです。妻はこれまで安月給だったわが家の家計を切り盛りし、家を建てたり、四人の子どもを教育して自立させてくれました。今こうして借金もなく、加えて私が地域づくり活動をのんびりとできるのも妻のお陰と、面と向かって口では言いませんが、やはり感謝しなければならないのです。
出費を控えめにして質素にすることを「節倹」といいます。さりとて車も携帯電話もなければ困る現代生活ですから、いくら節倹を心がけようと思っても税金を含め、毎月決まったような出費がかさみ、消費税増税や物価高も追い討ちをかけ、家計は苦しくなるばかりです。
今朝書斎の板壁に吊るしている日めぐりカレンダーを一枚めくると、今日8月4日の言葉は「節倹は大いなる収入である」と書かれていて、30年を越えて金融広報委員会から委嘱を受け、金融広報アドバイザーをしていたり、年輪塾で二宮金次郎の「質素倹約」について2年間学んだことのある私は大いに同感し、意を強くしました。
折りしも3日前、孫希心の夏休みの宿題で貯金箱作りを手伝い、また先月金融広報委員会の依頼でウィークリーえひめというタウン情報誌に、「貯金箱の思い出」と書いた記事を出稿したこともあり、加えて先日八幡浜市川上地区公民館で子どもや大人を対象に、金銭教育の指導をした矢先でもあるので多いに納得しました。
私は今年の正月、郵便局から貰ったポスト型の貯金箱に、「10%消費税貯金箱(1日10円)と書いた小さな貼り紙をして、貯金箱目的貯金を始めました。1日10円だと1ヶ月30日で300円、1年365日だと3650円ですが、買い物をしたお釣の小銭もできるだけ入れるようにしているので、まだ7ヶ月しか経っていないのに、振ってみると中の小銭がジャラジャラと音を立てて、結構貯まっているようです。
私が今一番欲しいのは一眼レフのデジカメです。古いのを含めるとデジカメは3台持っていますが、これらはブログ用で簡易なため深度が浅く、腕の未熟さも手伝って思ったようないい写真が撮れないのです。そこで考え付いたのが消費税貯金箱のアイディアでした。多分一眼レフのデジカメを買うのには3年~5年くらいかかりそうですが、別に急ぐ訳でもないのでこれくらいのスローな生き方がいいのかも知れません。「買ってから支払う」のが現代の世相ですが、私はあくまで「貯めてから買う」という主張を貫こうと思っています。倹約が生む収入は私の人生を「買えないのではなく買わない」という意志の強い人間に育てています。これからも節倹を旨として生きて行こうと思っています。
「日めぐりの 今日の言葉に 節倹と 書いてある見て なるほど納得」
「節倹は 小さいけれど 私には 大きな収入 年金暮らし」
「買えないと 思えば惨め 買わないと 心決めれば 清々しくて」
「消費税 10%の 貯金箱 知恵さえあれば 貯めてから買う」