〇フレイルって何?
私のような古い人間は、時代の進歩が余にも早過ぎて、中々ついて行けないというのが正直なところです。色々な会合に出席すると横文字言葉が多く、分ったような顔をして座ってはいますが、帰宅するとメモを取り出して、インターネットで調べたりして、一応納得はしますがそれさえも直ぐに忘れてしまうから厄介です。
昨日テレビを見ていると、あるお医者さんが「フレイル」という言葉を盛んに使っていました。どうやらメタボリックシンドローム(肥満型成人病)、ロコモティブシンドローム(運動機能低下、アパシーシンドローム(無気力)に次ぐ第4の健康用語のようで、意味は「老化の度合い」のようでした。
人間は年齢を一応の目安に若いとか年寄りとかを判断しますが、最近は健康状態も年齢だけでは判断がしかねるのです。年齢が若くても成人病になるし、お年寄りでもニコニコ・ピンピンしている人はいっぱいいるのです。メタボもロコモもアパシーも最近は若い人でも病んでいて、国民全てが何らかの病気にかかっているといっても、けっして過言ではない時代なのです。
政府は国民の健康はさて置き、本音は年々膨れ上がる医療費を何とか低く抑えようと、官民上げて健康運動に取り組んでいますが、これだけ高齢化すると高齢者の医療費がタダということもあって、「長生きをしてください」という敬老思想だけではこの財政難の、難局を乗り切ることはできないのです。
フレイルという言葉はまだ馴染みが薄く、聞いただけでは理解されませんが、老化の度合いは体力と知力のバランスが大事ですから、高齢者自身もしっかりと受け止め、老いのスピードを緩やかにするための、体力と知力の維持訓練をしなければなりません。
かく言う私も若い若いと思っていたのに、間もなく前期高齢者です。人は確実に毎年一つずつ歳をとるし、体力も知力も老いて行くことを覚悟しなければなりません。95歳になる親父を見て、27年後の自分の姿を連想しながら、「あんなにはなりたくない」と思いながらも、「やがてあんな姿になるのか」と自覚しながら生きています。
「フレイル」これはこれから私の、永遠のテーマとして自覚しました。
「テレビ見る フレイル新語 メモを取る 老化の度合い 人様々に」
「これからの 私の人生 フレイルが 死ぬまでテーマ ため息交じり」
「親父見て あんな姿は 嫌だけど あんな姿に なるのか俺も」
「横文字が 理解できない 歳になる 時代遅れに なってしまった」