人間牧場

〇今が過去になる前に

 昨日から11月がスタートし、今年もあと2ヶ月足らずとなりました。昨日は年賀状の発売も始まり、「えっもうそんな時期!!」と毎年のことながら、時の経つ早さに驚いてしまいました。69歳になったというのに妻が驚くほど、私のスケジュール帳は結構充実していて、年末までにまだ九州へ2回、岡山へ2回、山口・広島へ各1回出かける予定が入っているようで、行く先々で広がるご縁を大事にしながら生きて行こうと思っている今日この頃です。

 忙しいと自分の日々の暮らしが疎かになってしまうきらいがありますが、その点をしっかりと埋めてくれるのは毎日書いているブログです。毎日朝1時間、夜1時間をたっぷりとって書斎のパソコンの前に座り、主に前日の出来事と日ごろ感じていることを、徒然なるままにといえば格好はいいのでしょうが、思いつくままに書いています。お陰様で読者も増え、時にはコメントも入って一人悦に入りながら、自己満足をしているのです。まあ他愛のないことながら、私にとってブログはささやかな生きがいのようなものなのです。

 ブログの取り得は記録性と記憶性です。私のような年齢になると昨日今日の出来事でさえ忘れてしまいます。昨日はどんなことをしたのだろう?。きのうは何を食べたのだろう?。昨日は誰と会ってどんな話をしたのだろう?。昨日は何を思って一日を過ごしたのだろう?。この「何」や「?」を思い出し知れを文章に書くことで、老いへのスピードが少しは遅れるだろうと思っていますが、ブログの最大の特徴は頭の中から完全に消えている記憶を蘇らせてくれるのです。

 自分のWriting Calendarに書き込んだ項目を日付で検索すると、いとも簡単にブログを書いてきた少なくとも9年間の出来事は、PC画面に再現され、記憶を辿ることが出来るのです。いやはや便利な世の中になったものだと、つくづく感心するのです。他人から見れば「そんなものにどんな価値があるの?」と言われそうですが、人がどう思おうと私にとってはかけがえのない大きな自分の財産なのです。
 「今」は一瞬にして過去になります。「今を記録する」、これは記憶が定かなゆえに人間が得てして忘れがちな視点だと思うのです。

 去年の昨日11月1日は松前町神崎の晴光院というお寺さんでお話をしています。去年の今日11月2日はスィーサイド公園で漁協女性部に来た来訪者にまちづくりについて話をしています。「さてその時どんな話を誰にして何を感じたか」、検索して呼び出した画面には写真まで添付され、記憶が鮮やかに蘇ってきました。ブログは私の体内にはないもう一つの外なる記憶装置だと思っています。もう一度そのことをしっかり意識して、記憶と記録の関係を考えてみたいものです。今が過去になる前に・・・・。

  「パソコンの 苦手な私 何故でしょう ブログだけには 情熱燃やす」

  「今が過去 なる前せっせ 文字にする 記憶薄れる 年齢ゆえに」

  「去年今日 私は何を してたのか 月日検索 直ち呼び出す」

  「私には 自分の記憶 以外にも 記憶装置を 持っております」

 

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