人間牧場

〇早起きは三文の得

 私は毎朝4時に起床します。「歳をとると朝が早い」と言われそうですが、私はもう50年間もその習慣を守り続けているので、どうやら歳のせいではなさそうです。そもそもは高校を卒業して家業である漁業の後を継いで漁師になった頃から、この習慣は日常化しました。下灘の漁師さんの朝は早く、午後1時頃には豊田漁港を出航して、佐田岬半島沖の漁場へ全速力で向かうのです。若かったこともあり当時は母に起こしてもらうような手合いでしたが、自覚したのか20歳を過ぎた頃には母親や、目覚ましの手助けがなくても早起きできるようになりました。

 その後体調を崩し転職して、役場に勤めるようになってからも早起きの癖は治らず、35年間の地方公務員生活の間も早起きして、広報を書いたり読書をしたりしながら、三文の得を受け続けてきました。シーサイド公園の掃除を朝5時から8時まで、12年間休むことなく続けられ、そのことが認められて国土交通省の観光カリスマ百選に選定されたのも、基はといえば若い頃身につけた早起きの習慣のお陰なのです。
 退職して8年が過ぎ、9年目を迎えていますが、私の60歳定年によって始まった老後の生活も、相変わらず午前4時起床の癖を持続していて、毎日ハガキ3枚と毎日ブログ2本を書き綴って、得を得ているのです。

 早起きは気持ちがいいものです。新聞配達のおじさんと毎朝会話を交わしながら新聞を受け取り、夜が白々明ける頃になると、小鳥のさえずりが窓越しに聴こえてきます。そのうち起きた孫たちが「お早う」と言いながら書斎へやって来ます。妻が「ご飯ですよ!!」と呼びに来るころには、朝の日課であるブログとハガキを書き終え、私の一日はやっと人並みなスタートを切るのです。
 今朝はいつものように家庭菜園に出て野菜にたっぷり水をやりました。小松菜やコカブはもう間もなくワキ菜にして食べられそうです。

 私の早起きの癖は孫たちにも伝播して、案外早く起きるようです。妻は私より毎日1時間遅く起きますが、その分夜遅くまで家事を行い、私より歳がひとつだけ年下だというのに、未だに近所の歯科医院に勤めて、甲斐性のない主人である私を経済的に助けてくれているのです。私の早起き三文の得をお裾分けしてやらねば、妻の立つ瀬がないようでもあるのです。何はともあれこれから日一日と気温が下がって、季節は晩秋・初冬へ向いますが、そろそろウォーキングパラダイスをウォーキングするトレーニングで、早起きの三文を健康に置き換えようと思っています。

  「早起きは 三文得と 言い聞かせ 50年間 生きてよかった」

  「私より 毎日遅起き する妻に お裾分けする 一文くらい」

  「一日は たかが三文 言うけれど 50年続けば 大判小判」

  「最近は 少し寝るのを 早くした 睡眠十分 今日も健康」

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