〇八幡浜市磯崎公民館へ出かけました
私は愛媛県金融広報委員会の金融広報アドバイザーをしていることもあって、時々消費者講座に招かれて県内のあちこちへ出かけます。対象は一般成人が殆どですが、時には子どもに話して欲しいとか、民生委員さんや高齢者相手にお話をすることもあるのです。分類的には貧乏人に属する浅学菲才な私が、お金の話をするのですから、誰が見ても滑稽としか言いようがありません。しかし清貧に生きる実学を話すのもこれまた意味があると思いながら、請われるまま出かけているのです。
昨日は愛媛県南予地方局県民生活課の消費者講座の一環として、八幡浜市磯崎公民館へ出かけました。磯崎は佐田岬半島の付け根に位置する瀬戸内海側にあって、目と鼻の先に伊方原子力発電所があります。佐田岬半島に行く時必ず通りますが、海を見下ろす小高い丘の上に建っている、江戸末期の偉人二宮敬作の銅像を横目に見ながら走るだけで、磯崎地区へ足を踏み入れることは殆どないのです。
国道378号から少し入ると、磯崎小学校の校舎や体育館が見えますが、ご他聞に漏れずこの小学校も閉校の憂き目に遭って、今は学ぶ子どももなく寂しく昔の面影を留めていました。
公民館に着くと支所職員の女性が温かく迎えてくれました。聞けば保内町川ノ石に住む岡村久美子さんが磯崎保育所の園長をしていた頃、一緒にわが家へ泊まりに来たことがあるそうで、立ち話ながら懐かしい話に花が咲きました。少し早めに会場へ着いたので、準備をする人たちや県民生活課の課長さんたちと雑談を交わし、時間が来るのを待ちましたが、中には私の話を聞いたことがあるとか、顔を覚えているとか言われましたが、「その時どんな話をしましたか?」と話を向けると、「話を覚えているほど利口ではないので」と変わされました。
やがて「心豊かに生きる」という演題で90分ばかりお話をしました。30人ほどの高齢者は聞き慣れているのか反応もよく、大いに笑いに笑ってくれました。私が田舎者なので波長が合うとでもいうのでしょうか、話す私もしっかりと落ち着いて話すことが出来ました。
「田舎には田舎を卑下して生きる人、田舎に未来がないと嘆く人が多いようですが、私をご覧なさい。田舎に住んでいますが、田舎を見せびらかせて活き活きと輝いて生きていますよ」と大見得を切ってやりました。豊かな心があれば田舎暮らしは楽しいですね。
「貧乏な 私がお金の こと話す どこか滑稽 ゆえに楽しい」
「何年か 前に私の 話聞く 何を話した? 聞けど返らず」
「胸を張り 田舎暮らしは 楽しいと 見せびらかして 元気に生きる」
「集まった 高齢人に 話する 気がつきゃ俺も 同じ狢だ」