〇記録的な豪雨に見舞われる
昨日の朝、私の住んでいる双海町は記録的豪雨に見舞われました。記録を聞いていないので記録的と表現するのがぴったりするほど、バケツをひっくり返したような大雨でした。この土地に住んで40年が経ちましたが、これまで経験したことのないような豪雨で、降る雨と裏山に染み込んだ雨水に加え、容量を超えて染み込まなくなった雨水がいたるところから噴出し、庭も畑も一面池のようになりました。わが家は裏に急斜面な山があるものの、水道さえ切れば下へ流れて行きますが、下の田圃等はそろそろ稲刈りをする準備のために、水を切って干し揚げていたものの、一辺に満水となって稲穂は水を含んで風雨に晒され、お辞儀をしたように稲穂を地面につけていました。聞くところによると、このままだと4~5日もすれば稲穂から芽が出る可能性だってあるようです。
私は妻が用意してくれた雨合羽を着て麦藁帽子を被り、降りしきる雨の中を、鍬を持って庭や畑のあちこちを見回り、行き場を失って溜まった雨水を逃がすために水切りをして、少しでも下へ流そうとしました。また雨の度に心配になる、裏山に通じる農道を上って、かなり長い側溝の掃除をしました。日ごろは水の流れない側溝も、昨日ばかりはまるで小川のように音を立てて流れていました。
一段落して自宅近くへ帰ってみると、隣の大野さんの家の裏山の側溝から溢れ出した水が、わが家の畑に流れ込んでいました。上に上がって水元をたどると、亀田さんの裏山が少し崩れて濁った水が出始めていました。大野さんと二人で懸命に水道を広げながら切って、何とか水を掃かせましたが、保育園前の市道も柳の谷から流れ出た雨水でまるで川のようになっていました。
そうこうしている内に雨は少し小ぶりになりましたが、もう1時間もこんな雨が続いたら、大変な災害になっただろうと安堵の胸を撫で下ろしました。テレビで天気予報を、パソコンで雨雲の行方を見ながら不安な一日を過ごしましたが、台風が温帯低気圧になって前線を刺激した雨は、夕方になると東に去り、西の空が明るくなり久しぶりに太陽の顔を拝みました。
昨日も栃木県では竜巻が発生し、前日ほどではないにしても各地で、異常気象による被害が相次いだようです。わが家も雨が上がった後突風が吹いて、閉め忘れていた煙会所と海舟館の間の扉が風で閉まったショックで、ガラスが割れてそこら一面に飛び散りました。竜巻被害に比べると大したことはありませんが、それでもわが家にとって、怪我をしなかったことは幸いですが、被害甚大でした。
今日は曇っていますが、時折雲間から残夏の太陽が顔を覗かせ、天気は回復傾向にあり、妻も若嫁も空を気にしながら、溜まった洗濯物を目いっぱい干して、久しぶりの太陽の光を楽しんでいるようでした。
「記録的 豪雨といえる 大雨が 降ってあちこち 水浸しなる」
「雨合羽 長靴履いて 鍬を持ち 水道切るは 何年ぶりか」
「突風に あおられ庭の ガラス戸が 一枚割れて ガラス飛び散る」
「太陽は やはり恵みと 早速に 妻嫁揃い 洗濯物干す」