shin-1さんの日記

○障子の張替え

 間もなくわが家へ帰って一緒に暮らす息子たち家族のために、わが家はどことなく落ち着かない春を迎えています。本当なら3月いっぱいで家を二世代同居用に造作して迎えたいと思っていましたが、当の息子は設計事務所に勤めていて造作はお手の物と思っていたのに、仕事が忙しくてずっと休みもなく、ましてや人間牧場の建築を手掛けた大工さんに見積もりや発注をしたものの、今度は東北・関東大震災の影響を受けて資材調達のめどが立たず、工事が延び延びになっているのです。


 せめてできるところから使用ということになり、とりあえず40年近く使ってきた全ての畳を取り替えるため、数日前に畳屋さんがやって来て、畳の寸法を取って帰りました。私などの素人は畳は京間か本軒間か分かればどれも一緒の広さかと思いきや、レーザー光線のような道具で一枚一枚寸法を測る姿を見て、畳屋さんの世界もアナログからデジタルに替わっていることに気がつきました。畳は機械化されているので4~5日で出来るそうで、もう間もなく畳が届き、とりあえず真新しい畳の上での第二の人生が始まることになるのです。

 さて息子たちが暮らす予定の二階には8畳2間と6畳2間の計4部屋があります。1部屋は洋室なので壁の内装さえすればいいのですが、畳に始まって障子やフスマの数も多くフスマはフスマ屋さんに張替えを頼むものの、障子だけは自分たちが毎年一度は張り替えているのでこの際妻と二人でやることにしました。

 昨日の朝座敷に新聞紙を敷いてその上に外した6枚の障子を積み上げ、刷毛に水をつけてふやかし、丁寧に剥いで行くのです。最初はゆっくりとやっていましたが、遊び心が働いて障子紙に穴を開けたり破ったりしながら楽しみ何とか一人で骨だけにして汚れを拭き取りました。

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(障子紙には透かしが漉き込んでいました)

 妻が昼休みに帰ってきたので、早々に昼食を終え、障子紙と糊、それに刷毛を用意して張替え始めました。障子の張替えは毎年やっているとはいいながら年々新たで糊が十分でなかったり垂水が出来たりしましたが、何とか1時間ほどで張り終わりました。霧吹きをして障子を合わせ作業を終えましたが、サッシ窓ガラスや敷居に雑巾掛けして窓を開けていたのを忘れていたため、折から強まった北西の季節風が窓を通して吹き込み2枚はあえなく張替えの運命にあるようです。

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(障子を張り替えたわが家の2階)

 それにしても障子はいいものです。これぞ日本文化と思えるように窓を通して外の日差しが柔らかく差し込み、何ともいえない風情を感じさせてくれました。わが家もご多聞に漏れず日本家屋といいながら障子は座敷の6枚だけしかなく、あとは全てフスマとガラス戸なのです。結婚して40年、家を建ててから35年があっという間に経ちました。その間毎年妻とお二人でやって来た障子紙の張替えですが、一向に上達せず今年も大失敗をしてしまいました。来年も元気で夫婦で喧嘩をしながら張替え作業をしたいものです。

  「一年に 一度必ず やる仕事 障子紙張る 二人三脚」

  「うっかりと 冊子を開け 風入り 折角張った 障子剥がれて」

  「俺はいい お前が悪い 言い合って 犬も食わない 障子紙張る」

  「真新し 障子差し込む 春日差し 何ともいえない 日本の文化」

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