○人間は今日の今の自分が一番若いという事実
人間は年齢とともに気力も体力も、ましてや知力さえも、余程のことがない限り、ある一定の年齢を過ぎると落ちてくるものです。ある学者は気力、体力、知力のピークを30歳といいますから、66歳になった私などは人生の峠どころかもうとっくに登りきってもいないのに盛りを過ぎて、終わりに近づいているのです。しかし衰え行く年齢だから仕方がないと諦めて何もしなかったら、気力、体力、知力の衰えるスピードはどんどん速くなって、取り返しのつかないほど衰えてゆくのです。
人間は誰でも、いつまでも若くありたいと願うものです。ゆえにその願いを叶えるため可能な限りの努力をします。その最たるものは健康補助食品といわれるサプリメントの服用です。特に美しくありたいと思う中年の女性や、体の衰えが痛みとなって体の随所に現れている人たちは、ヒアルロンサン、コラーゲン、コンドロイチンなどという言葉のついたサプリメントを、ワラをもすがる思いで、高いお金を出して買い求め愛飲しているのです。そんな人の心情をくすぐるように、テレビのCMや新聞折り込みチラシは、これでもかといわんばかりに私たちの元へ届けてくるのです。
本来薬屋さんというのは体を治すための薬を売るのでしょうが、先日ドラッグストアーという大型のスーパー薬屋さんに行って驚きました。確かに本命の薬やサプリメントは沢山売っているのですが、お菓子類や食料品まで、来店するお客がついで買いできるように並べて安く売っているのです。中には食べて大丈夫だろうかと疑うような物まで並べられ、目を疑うような光景でした。私たち消費者はそのような中から賢い消費者として、体にいいものを選ぶ知識を学習によって得なければならないのです。
サプリメントなどに極端に頼って服用や愛飲し過ぎると、「過ぎたるは及ばざるが如し」の例えのとおり、副作用が起こります。同じサプリメントを服用しても人によって効き方は違うのですから、過信は禁物です。薬やサプリメントの宣伝には有名な名の通った俳優や芸人が、マネキンとして登場しています。そのマネキンが自分の憧れの人だったりすると、自分をその人にダブらせてイメージするのです。それこそ相手の思う壺で、術中にはまってしまうのです。他力本願で気力、体力、知力を補うことは所詮無理があります。今からでも遅くはありません。私たちの人生において今日の今の自分が一番若いという事実をしっかりと認識して、少しでも衰えのスピードを遅くする努力をすることです。
「人間は 今日の今なる その時が 一番若いと 認識せねば」
「サプリなど 高い金出し 飲んでるが 体動かす 方が早道」
「ドラッグも 当てにはならぬ 品揃え 何を選ぶか 学び忘れず」
「八千草に 自分の姿 重ねつつ お年寄りたち コラーゲン飲む」