○人間牧場へ西ノ島の南さんたちがやって来ました
双海町役場を退職してはや6年が終わろうというのに、私の元へは相変わらず連日のように日本全国から大勢の視察者がやって来ます。その人たちを分類すると、私の生い立ちそのままに、①まちづくり関係者、②生涯学習関係者が圧倒的に多いのですが、中には③人間の生き方などに関するものまであって、巾が広く奥が深いのです。私は請われるままにその人たちを誰彼と隔てなく、自分の時間の許す限り迎え入れ、時には人間牧場へ、時には自宅にまで引き入れてお話をしています。リタイアして正業とてない自由な身の私なのですが、講演などで結構忙しく、その空いた日を選んで人々はやって来るので、商工会からいただいた大型の手帳には、妻が感心するくらい結構スケジュールが詰まっているのです。
そんな私の詰まった間隙を縫って、島根県隠岐の島・西ノ島町の南さんたち一行5人が研修にやって来ました。役場に勤める若い南さんとは西ノ島町議会議員角市さんの招きで昨年10月に西ノ島町へ講演に行った時知り合い、意気投合して深い付き合いを重ねているのです。南さんは来春4月から3年間、住み慣れた島を離れ島根県へ出向することが内々決まっているようで、それだったら私の町に同じように3年間えひめ地域政策研究センターへ出向して勉強してきたモデルのような人がいるからと、市役所の松本さんと引き会わせることを約束していたのです。
南さんは他の3人の若者と一緒にやって来ました。合流した坂出市役所の人を連れ立って18日に来ることが決まってから、私のスケジュールが少し狂い始め、結局は私が広島へ行かなければならなくなったため、午前中だけしか対応が出来ず、松本さんに無理を言って後の世話をお願いしたのです。
南さんたちは前日まで高知県馬路村へ立ち寄って勉強をしていましたが、私の予定に合わせるため早朝に高知県を出て、8時30分過ぎには双海町へ到着してくれました。私が若いころは夜討ち朝駆けをモットーに勉強したと、少々無理難題とも思える日程を強要してしまったことを今は少し後悔しているところです。
彼らの研修会には年輪塾塾生第1号の浜田さんや、ミミックプロモーションの十亀さん、地域事務所の赤尾さんも参加して賑やかな研修となりました。研修にやって来た南さんたちもさることながら、迎える私たちにとっても交流で得る人の縁と知恵は今後の人生において大きな力になるはずなのです。
明くる日出張先の広島から松本さんにその後の様子を伺ったところ、米湊さんや中尾さん、西岡さんなども加わっていい研修や交流が出来たようでホッとしました。
人は異文化ギャップによって成長するものです。私自身も高校生の時遠洋航海で地球の丸さを体感し、青年時代に建国200年のアメリカで盛会地図の真ん中に日本のない世界地図をみてカルチャーショックを受けたものです。南さんと松本さんとの出会いが新しい時代の幕を開けてくれることを祈っています。
この日十亀さんは隠岐の島から南さんたち来るというので、観光ブースの提案模型を持参して、人間牧場でショートなプレゼンテーションをやってくれました。これには南さんや観光に携わる若者たちも度肝を抜かれたようで、これまた次なる発展を予感しているようでした。
「親友が 縁で知り会い 修行来る 若者たちの 未来に拍手」
「俺だって 若い頃には 修行旅 幾つも重ね 自分育てた」
「三年間 たかが三年 いうけれど されど三年 心育てて」
「隠岐の島 私と同じ 風の人 何処か気があい 何処か気になる」