shin-1さんの日記

○親馬鹿と馬鹿親は違うが同じようなもの

 よく使われる言葉に「親馬鹿」というのがあります。「わが子可愛さの余り、子どもの的確な評価が出来ないで、他人から見ると、愚かに思える行動をすること」を親馬鹿いうのですが、親や馬や鹿には大変失礼な話だが、親という字が前と後ろにつくだけで随分意味が違うのです。

 親から見れば子どもは不思議な動物です。何でも素直に言うことを聞いていた子どもが、成長するにしたがって反抗し始め、高校生や青年になると親の言うことなど聞かず、手に負えなくなるのです。親は仕方なく子どもの言いなりになって、携帯電話やゲームを買い与えたり、小遣いを渡すのです。物や金を与えることで子どもとの絆を深めようと思っているのでしょうが、愛情は物や金ではないことをしっかりとわきまえないと、どんどんエスカレートして量が増えてくるのです。


 高校生が進路を決める時期がやって来ました。最初から大学を目指す高校生も多いのですが、就職難ということもあってとりあえず専門学校や大学へ進学する高校生もかなりいるようです。それらの高校生にとって専門学校や大学は、「行きたくないのに学校がる」「親が行けというから仕方なく行く」存在のようで、余程親がしっかり見届けないと、誤った方向に行く可能性があるのです。

 高校生は今自由登校の時期のようです。3月には入ると間もなく卒業式が行われますが、それまでは車の免許を取ったり、友だと戸楽しい時間を過ごすのです。私の近所にも何人かそんな高校生がいるのですが、いち早く免許を取った高校生が昨日若葉マークをつけて新車を運転していました。見ればその車は軽四どころか三百万円を越えるスポーツタイプのデラックスな車でした。聞けば親が子どもの求めに応じ買い与えたそうですが、親は目を細め「親馬鹿」だと笑っていましたが、これは完全な「馬鹿親」のような気がするのです。

 目の冷めるようなピカピカのその車も、慣れていないためか未熟運転か分かりませんが、この一週間のならし運転であちこちに傷をつけてしまい、親もハラハラ・ドキドキの毎日だと聞きました。幸いブロック塀や電柱でこすったようですが、もしこれが人身事故だったらどうなるのだろうと、他人事ながら馬鹿親ぶりにあきれ返るのです。一方近くに住むもう一人の女の高校生は、高校を卒業すると松山のパン屋さんに就職が決まっていて、こちらも通勤のための準備に余念がないようです。この高校生は親と相談して軽四の可愛い車を買ったようです。この子に聞けば車は自分でローンを組み、月々の給料から一年をかけて支払うそうで、利口親・利口娘の典型のような姿に、思わず心の中で拍手を送りたい気持ちになりました。

 幸せには人に与えてもらう幸せ、自分で出来る幸せ、人に与える幸せがありますが、ものやお金を与えるだけの幸せは長続きしないことをしっかりと見極め、親馬鹿、馬鹿親にならぬようにしたいものです。


  「親馬鹿と 馬鹿親一字 違うけど どちらも同じ 五十歩百歩」

  「いい親は 子どもの自立 促して 見えぬ力で 一人立ちさせ」

  「間違いと 勘違いする 馬鹿親は 幸せの芽を 摘んでいるよう」 

  「就職が 決まって嬉し 女高生 しっかりしてる ローンで車」 

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