○列車の車窓から見た夕日
旅先からの帰り道
列車の車窓から綺麗な夕日を見た
余りの見事さに読書の手を休め
カバンからデジカメを取り出した
列車は西に向かって走っているため
私の心をもてあそぶ様に
ビルや流れ行く電柱に遮られ
中々シャッターチャンスが定まらない
「よし今だ」と思ってシャッターを切るが
ボケたり要らぬ物が写ってしまい
何度かそんなへまをするうちに
夕日は山の端に隠れてしまった
デジカメで写した写真を再生しながら
使えそうな写真を見つけようとボタンを押すも
気に入った写真は見つからず
仕方なく残照に照らされた自画像を写した
ふとふるさと双海のことを思った
今頃夕日のメッカシーサイド公園には
綺麗な夕日が落ちて
多くの人が夕日の美しさに見とれていることだろう
同じ太陽なのにここでも綺麗な夕日が見える
不思議と言えば不思議である
「そうだ明日は双海の夕日を見よう」
そう思いつつ山の端に沈む夕日を見送った
「旅先で 綺麗な夕日 車窓見ゆ 思わずカメラ 取り出し写す」
「わが心 見透かすように 邪魔をする 電柱ビルが 次々現れ」
「この夕日 今頃海に 沈んでる 思い巡らせ 不思議を感ず」
「デジカメで 残照照らす 自画像を 隣の席人 首をかしげて」