shin-1さんの日記

○束の間に三瓶町須崎観音を訪ねました

 西宇和郡なのに八幡浜市と合併せず、物議を醸しながら東宇和郡と越境合併した三瓶町を訪ねました。三瓶へ行ったらあそことあそこは是非訪ねてみたいと空想しつつ、12時からの会合なので少し早めに出かけました。三瓶町は現在西予市になっていますが、私の町から行くには海岸国道378号を通り、三崎半島を突っ切って八幡浜を経由して小さな峠を越えるのが一番早道のようです。このルートだと八幡浜まで50分、八幡浜から20分そこそこで三瓶に着くのです。


 トイレ休憩をしようと立ち寄った海の駅潮彩館は水曜日のためあいにく休みのようでした。ここでは毎年豚のロデオが開かれたり、海の駅の屋外水槽にマンボウや亀を飼育していて、職員の方もよく知っているので少々がっかりしました。

 海の駅の町内案内看板を見ながら時間的制約もあるので、メダカの飼育場と須崎観音の相反する方向のどちらかを選んで見学しようと思いました。めだか飼育場は2度ほど訪れているので、須崎観音に決めました。朝立の新しいトンネルを越えて海沿いの集落を10分ばかり走ると、小さな須崎半島に着きました。

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 三瓶町へは弟の娘が嫁いでいたり、地域政策研究センターへ出向していた市役所職員の三好女史とのご縁で随分馴染みの町で何度か来たことがあるのですが、須崎観音は初めてなのです。国道から枝線の道に入り駐車場に車を止め、強風が吹いているためコートを着て歩くと、山際に33体もの小さな石造仏が等間隔に行儀よく並んで、突端の断崖絶壁にある観音様まで続いていました。

 途中道の上が何やら白苦く汚れていることに気がつきました。上空を見ると何十羽もの鷹が海から吹き上げる上昇気流を捕らえて飛んでいました。時折ガス爆発音が聞こえていたのは、周辺の段々畑の柑橘類を鷹が狙っているのを追い払うためのようでした。食害は困りますが、カラスならぬ鷹の一群をこれ程見たのは初めてなので、少しの間眺めていました。

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 展望台やトイレ施設も完備していて春の長閑な日差しの頃にもう一度訪ねたいと思いつつ、眼下や遠望を楽しみました。三瓶湾は天然の良港で奥が深く、黒潮が流れ込む海では養殖いかだが沢山並び、冬風が寒く吹き付けていました。観音様に手を合わせ早々に引き上げましたが、三瓶の魅力を再発見したような、何か得した気分になりました。

 同じ道を引き返す途中、何本か携帯電話が入りました。その都度狭い道なので空き地に車を止め、電話の対応をしましたが、移動する車の中で仕事の打ち合わせが出来るのですから、便利な世の中になったものだと納得しながら忙しくメモをしました。


  「訪ねたい 思いつきにて 訪ねたる 須崎観音 寒風の中立つ」

  「もがり笛 聞きつ岬の 細い道 コートの襟を 立てて進みぬ」

  「鷹たちは 上昇気流 拾いつつ 岬辺りを 低高飛びぬ」

  「三十三 道端並ぶ 石仏の 一つひとつに 慈悲の微笑み」 

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