shin-1さんの日記

○淀んだ空気と止まった水

 この4~5日、超一級の寒波がやって来て、まるで日本列島全体が冷蔵庫の中に入ったような寒さです。各地で積雪し西国四国愛媛でも高速道路が度々通行止めになるなど混乱が続いているし、少し標高の高い地域では水道が凍ったり破裂するなど、生活にも支障をきたしているようです。このような寒さでも昔は囲炉裏や火鉢で暖をとっていたのかと思うと、昔のつつましやかな暮らしに比べ衣食住全てにおいてなんて贅沢な時代だろうと、何気ない幸せに感謝をするのです。

shin-1さんの日記

(35年ぶりに氷が張ったメダカ飼育のための水ガメ)

 家の入り口に置いているメダカ飼育のための壺の水の表面が今年は3日続きで凍りました。この地に家を建てて移り住んでから35年が経ちましたが、氷がこのように厚く張ったのは初めてだと妻と話しました。わが家の隅には裏山から清水が湧き出し流れていますが、同じ水なのに動いている水は何故凍らないのでしょう。凡人の私には「動いているから凍らない」くらいしか考えが浮かびませんが、動きのある水でも滝の水はしぶきがツララになって凍るのですから一概には言えないとも思いました。

shin-1さんの日記

(流水が凍った散歩途中の路面)

 最近わが町でも農地が荒れ、空き家が目立つようになってきました。農地は3年もほおって置くと完全に荒れ地になってカズラや雑草が生い茂り、中へ入ることすらできないようになります。新聞で読んだ話ですが、原発爆発事故で多くの犠牲を出し人々を震撼させたソビエト・チェルノブイリは、その後密林のように樹木が生い茂っているそうです。したたかなソビエト人はこれを観光資源に生かそうと目論んでいるそうですが、人間の破壊した自然や環境破壊も、自然治癒力によって元に戻ろうとしているようです。

 一方「空き家は3年」といわれるように、人が住まなくなると家の中の空気が淀み、3年で座が抜けるそうです。私たちは毎日家に出入りし家の中で暮らすだけで家の中の空気を知らず知らずのうちに攪拌し、ゆえに家の中の空気は淀むことなく流れるのです。

 遠く人里離れ、かつては人が住んでいた廃村になった集落を訪ねると、屋根が傾いて今にも倒壊しそうな家をよく見かけます。かつてはこの家にも明かりがともり、子どもの笑い声が聞こえていたであろうことを思うと胸が痛くなるのです。

 私たちの人間の生き方も、学びをおろそかにしたり運動をしないで美酒美食に明け暮れると、淀んだ空気や止まった水のように心身が退化するのです。かくいう私も進化を目指して日々精進しているつもりですが、昨日あたりから腰の具合がおかしくなり、これから整体院に行って体の調整をしてもらおうと思っています。気力と体力をバランスよく維持することは加齢とともに益々難しくなってくることでしょう。

  「同じ水 凍る凍らない 不思議だな 人も同じで 動きなくんば」

  「人住まぬ 家の倒壊 見るにつけ 往時を偲び 胸が痛みて」

  「氷張る 下にメダカの 泳ぐ見る 何を考え 生きているのか」

  「歳とると 吹く風寒さ 身に堪え 春の来るのが 待ち遠しくて」

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