○思わぬ顔の負傷で男前が台無しです
昨日は大荒れだった年末年始の天気が嘘のような、一転して風もないいい天気に恵まれ、双海町恒例の「初春水仙祭り」がふたみシーサイド公園で行われました。私も年末に漁協女性部長さんから餅つきのボランティアを頼まれていたので出かけて行きました。最近は高速道路無料化実験事業が行われているため、並行路線である国道56号線や国道378号線は交通量が激減して、日常もそうですが色々なイベントをしても集客に苦労をしているようです。これからは余程知恵を使わないと、「前年もやっているから」なんて安易な取り組みをしても人を集めることは難しいのです。
それでも30人余りで組織している花の会が主体になって水仙祭りは昨日と今日の二日間開かれ、正月休みに疲れた人たちがやって来ました。私が始めた初春水仙祭りなので心の痛みもあって、毎年のように後方支援に出かけていますが、私の出番はダイガラ餅つきの手臼役なのです。13時からの餅つきショーなので12時30分に会場へ到着し、市役所支所の人たちと一緒に臼や杵などを取り出して準備をしました。既にもち米は調理室のボイラーで蒸されていて白い蒸気を上げていました。部長さんが用意をしてくれた法被に着替え、初春ということで豆絞りの鉢巻をして威勢よくやろうと、心の準備ができました。
ダイガラ餅つきは参加者参加型の餅つきなので、希望者を募り子どもも大人も入れ替わり立ち替わりダイガラの上に立って、よいしょよいしょと掛け声に合わせて突き立てるのです。珍しい光景を一目見ようと餅つき会場は人だかりが二重三重にできて賑やかでした。小突き、本突きと進み、やがて子どもに代わって頑丈な男の人がダイガラに立ちました。振り向いた瞬間顔面の上にいきなり杵棒が何の予測おなしに落ちてきました。目の上に衝撃が走り、真っ赤な血が噴き出し始めました。少雨いの人もその光景に一瞬静まり返り、私も締めていた鉢巻きで血の出た部分を押さえて加工場へ退きました。女性部のみなさんの、ダイガラの上にあがっていた頑丈な男の人も心配してやって来ました。自分の傷口は見えませんでしたが、消毒液と傷口テープで応急処置をしてもらいましたが、傷口の出血はそのうち収まりましたが、血染めのタオルは使えないので、女性部の人が真新しいタオルを用意してくれました。それで傷口の止血をするため固く締め、残りの2臼をどうにかこなしました。
これまで一度も怪我などしたこともなかっただけに、改めてイベントの安全性を思いました。事故は忘れたころにやって来るものです。私でよかったもののこれが参加者となると補償など厄介なことに発展することを、これまでの経験から思い出しました。
突きたての餅は瞬く間に売れ、完売したようです。私もお裾分けをいただきましたが、居合わせた遠方より家族連れで来られていた懐かしい人に差し上げ大層喜ばれました。
花の会の方々が作った手作りのぜんざいを美味しくいただき、過ぎ越し15回の水仙祭りを懐かしみながら思い出話に花を咲かせました。みんなあれから15歳も歳をとった計算になるのですが、気持はあのころのままのようです。
降って湧いた負傷騒動も大したこともなく、今日も13時からボランティアに出かけようと思っています。
「他の人で なくてよかった そう思い、傷口撫でるが 未だに痛い」
「人災も 忘れたころに やって来る 心入れ替え 新た気持で」
「男前 顔が台無し ふざけるも 傷口痛み 赤い血少々」
「怪我すれば みんな優しく してくれる いつも怪我して いようと思う」