○視察による経済効果
5月20日に山口県下関で開かれた山口県漁連女性部の総会に招かれてから、しばらく経った7月13日、同じく山口県漁連の豊浦支店から一通のメールが届きました。てっきり9月24日に行く山口県漁連萩支店からだとばかり思ったら、どうやら豊浦支店からのメールは、視察研修の受け入れ依頼のようでした。
豊浦支店の河野さんから届いたメールには、「5月20日下関であなたの話を聞きました。11月27日土曜日にそちらへバス一台でお邪魔して、みんなで夕やけソフトクリームを食べながら夕日を見たい」と粋なことが書かれていました。
私は予定表を調べ空いていることを確認して漁協女性部長の松本さんに連絡を取りました。松本さんの話だと、「この日はあいにく愛媛県産業文化祭りがあって忙しいかも知れないが、あなたが手伝ってくれるのならOKです」という返事でした。私は早速「視察受け入れ快諾」の色よい返信を河野さんに返しました。
4ヶ月も向こうのことと鷹を食っていましたが、その後この視察研修旅行を企画委託を受けた近畿日本ツーリスト下関支店から、様々な問い合わせが舞い込むようになって、道後に泊まるついでの視察のような感じを持ちましたが、それも止むを得ずと昨日を迎えたのです。
前日シーサイド公園のじゃこ天のお店に立ち寄り居合わせた松本部長さんと打ち合わせをさせてもらいました。案の定26日は松山の県民文化会館で開かれる産業文化祭りで、出張販売する準備に追われていました。
結局予定通り私と残った人たちで受け入れをすることになりました。松本部長さんは律儀な方で、昨日の間に説明用のパンフレットを40人分用意し、イベントホールへアルミ布椅子を並べてくれていました。
昼ころツーリストの担当者から「しまなみ海道でこれから食事をします。運転手さんの話だと予定より少し早く午後3時過ぎには到着する予定なのでよろしく」とのことでした。
この日の午後は予定もないので少し早めの午後3時に現地に到着し、お茶の準備やラブじゃこ天を出してくれる時間と人数を確認しました。バスは予定通り到着し駐車場まで出迎えに行って、代表者の部長さんと再会しました。部長さんはもう10年も前にこの地へ視察に来ており、その時はわが家の海の資料館やメダカの学校などを案内したことを覚えていて、シーサイド公園の変貌ぶりに少し驚いていたようでした。
私はアドリブで公園の視察を含めて約一時間ばかり滅多に聞けない裏話や案内をしました。「松山に来たついでに双海町へようこそ」と皮肉ると、部長さんは「ここへ来ることが目的です」と、大笑いしながら話されました。
その後皆さんは雲ひとつない文字通り日本一と思われる双海の美しい夕日を堪能し、お土産も沢山買ってしずむ夕日に送られながら、多少寒くなったシーサイド公園をお宿に向けて帰って行きました。この人たちは心得ていて、特産品センターで沢山の買い物をしていただき地元へ何がしかの経済効果をもたらしてくれました。元はと言えば私が山口県へお話に行ったことがきっかけでした。しかし視察研修の受け入れを伊予市役所へ打診したものの、「土日曜日は駄目。選挙の準備で忙しいので駄目。当日は産業文化祭りがあるので駄目」と断わられたようでした。結局私が受け入れるのならOKとなりました。いつもそうした言い訳の狭間で右往左往しながら受け入れるのですが、高速道路無料化による客数の現象を嘆きながら、こうした否定的対応をしていたのでは、いつまでたっても発展しないと思いました。「損をして得をとれ」は商売の鉄則、拳拳服膺肝に銘じて欲しいものです。
「講演が ご縁で視察 バス一台 山口県から しまなみ越えて」
「松山へ 着たついでだと 皮肉ると ここが目的 胸張り反論」
「人が来ん 言いつ受け入れ 拒否をする 土日だろうが 来るを拒むな」
「バス一台 経済効果は 抜群で 買い物袋 提げてお帰り」