○石鎚山を望む吉岡公民館へお邪魔しました
昨日のような天気を秋晴れというのでしょうか、雲ひとつない青空で風もなく日中は小春日和りといってもいいほど穏やかでした。そんな陽気に誘われたからではなく、西条市吉岡公民館から講演の依頼があって、時間もあるのでのんびりゆっくり地道を走り、桜三里の峠を越えて西条入りしました。西条とっても旧丹原は桜三里の峠を越えれば「西条」という看板が程なく見えてくるほど東温市に隣接しているのです。吉岡は旧東予市で丹原寄りなのです。
旧丹原の産業道路周辺には深まる秋を象徴するように柿の木畑が何処までも続き、色づき始めた柿の実が秋を演出しているようでした。私の記憶はあいまいで、2007年9月26日にの同じ時間に訪問しているのに、最初は「はてさて?」と公民館の場所をカーナビに教えてもらいました。それでもサスガに近くまで行くと、吉岡小学校など近所の原風景を思い出し、迷うことなく一発で30分前に到着しました。館長室で館長さんと色々な話をして時間通りに集会は始まりました。
手を上げてもらったところ、私の名前と顔を覚えてくれている人が多数いて、即座に話の中身を替えようと思いました。しかし再度「私が話したことを覚えている人」と手を上げてもらったところ、手を上げたのは2人でしたから、少し安心して話を始めました。確かに私が吉岡公民館の場所をあいまいに記憶していたように、参加した人たちが私の話を覚えていることはまずないのです。ましてや講演で話した私さえここで何を話したか思い出せないのです。でも一番前に座って、熱心にメモを取りながら聞いてくれた女性の顔は、今もはっきり覚えているのです。
講演は賑やかな笑い声に包まれ無事に終わりました。公民舘の入り口に飾られた綺麗な菊の匂いと館長さんたちの見送りを受け公民館を後にしましたが、畑中の道からは石鎚山系の山々が綺麗に見えて、思わず車を道端に止め、大きな深呼吸をして写真に山並みを収めました。時折西条の高橋さんから届くメール添付の写真や、今年の夏人間牧場の子どもたちを連れてあの山に登ったことなどを思い出しました。多分石鎚山のふもとは紅葉真っ盛りでしょうが、秋の石鎚山も訪ねてみたいと、これまた何年か前に妻や妻の友人たちを案内して紅葉を見に行った時のことが蘇ってきました。今日もかくてありなん、いい一日でした。
「三年も 前の話を 覚えてる? 人はいないと 鷹を食ったが」
「菊薫る 文化の秋や 公民館 人生大学 話頼まれ」
「あの山に 今年の夏は 登ったと 記憶戻りて 紅葉を思う」
「ああ綺麗 山に向かって 深呼吸 これで一日 長生きするかも」