shin-1さんの日記

○台風14号接近

 「今年の夏は暑かったねえ」「今年は台風が来なくてよかったねえ」「このところ急に寒くなって、やっぱり寒いより暑い方がいいねえ」なんて会話が、あちこちで聞かれるころとなりました。確かに今年の夏は「スーパー猛暑」という言葉まで聞かれる異常な暑さでしたし、奄美大島の大雨被害は悲しい出来事でしたが、台風銀座といわれる九州や四国に住んでいる私たちにとっては、台風も殆ど来ずにやれやれと思ったものです。数日前早くも木枯らし1号が吹き荒れ、すっかり台風のことなど忘れて、ストーブやコタツ、それに冬物などを取り出し、寒さ対策に取り掛かっていました。

 ところが数日前から天気予報で、時ならぬ大型台風の接近のニュースが取り上げられるようになって、この週末に予定されているイベントや行事が、中止もしくは延期になるのではないかと気をもませています。季節は秋本番なので、紅葉祭りや収穫祭、コスモス祭りなど多彩なイベントが目白押しで、楽しみにしていた人も、儲けようと目論んでいた人も、中止や延期となるとがっかりするに違いないのです。私も長い間地域づくりの現場で働き、天気予報に一喜一憂し、決行・延期・中止などの決定に神経を使いましたが、「天に向かってブツブツ言うな、晴れの日には晴れの日の、雨に日には雨の日の仕事がある」と豪語してみたものの、内心はハラハラ、ドキドキの連続でした。

 私はこの週末、つまり明日と明後日、島根県隠岐の島・西ノ島町へ講演に出かける予定です。そのため昨日あたりから台風の進路が気がかりで、妻は「危ないから止めたら」と否定的な話をするため、悶々の時を過ごしているのです。

 妻が危ないからと言うのには訳があります。10年も前に台風19号が愛媛県を直撃しました。中島町のみかんが台風の大風で吸い上げられた塩水をかぶって枯死し、大打撃を受けた台風でした。その時私は佐田岬半島の中ほどにある瀬戸町へ強風の最中、講演に出かけました。国道沿いには車が何台も亀をひっくり返したように横転、国道のあちこちには大木が倒れて道を塞いでいました。前に進めず止む無く瀬戸町のトンネル内でUターンして三机まで下り、知人で商工会事務局長の奥山さん宅に身を寄せ、電線の切れ停電になった部屋にローソクを何本も立て、ビールを飲みながら、二人で台風の通過を待ったのです。

 そんな苦い経験が頭を過ぎった妻は、当然のことながら「台風を甘く見ないで」と口を酸っぱくしていうのです。私の予定では午前0時を回ったら車で出発し、松山道~瀬戸大橋~米子道~島根松江七類港へ車で行き、そこからフェリーで隠岐の島へ渡ろうとと思っています。隠岐の島は日本海なので台風の進路から外れていますが、はてさてフェリーが欠航にならないか心配しているところです。

 まあ世の中に心配の種の一つや二つはあるものです。妻が言うように「台風を甘く見る」ことなく、目的地を目指したいと思い、今日は早めの夕食を済ませて床につき、早朝の旅立ちを予定しているところです。

 

  「早旅の 準備万端 整いて 明日は久方 日本海見ゆ」

  「甘く見ちゃ 駄目だと妻が 注意する 台風情報 刻々見つつ」

  「そういえば えらい目に遭い 避難した 場所でローソク ビールを飲んだ」

  「世の中に 悩み一つや 二つある それを越えるが 人生ってもの」 

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