○学校から学ぶ新しい気風と気力
小中高と12年間学校に通って3つの卒業証書をいただき、四つ目は親父ががんで倒れるというアクシデントで幻に終りましたが、その後3人の息子のお陰で松山工業高校のPTA会長として6年間、そのことが縁で小・中・高の学校評議員を今日まで、今は一年に数度ではあるが小・中・高の学校訪問を繰り返しているのです。
そしてもう一つ、私は昭和51年から今日までの34年間の長きに渡って、日本銀行の外部組織である貯蓄推進委員会(現在は金融広報委員会)の貯蓄推進員(現在は金融広報アドバイザー)として、幼小中高の児童生徒に直接話したり、学校に関係のある人たちに子育てやPTA活動の話に行ったりしています。加えて大学の非常勤講師や客員教授として学生に授業までやっているのですから、教育委員会で教育長という教育行政まで含めると、「学校」とのかかわりは半端な数ではないのです。
学校は比較的変化の少ない世界です。それでも危険な社会に対応して門扉が作られたり、パソコンや電子黒板が導入されるなど、私たちが子どもの頃のような無に等しい学校とは雲泥の差があるようです。社会の変化に合わせた指導要領やカリキュラムが組まれた学校に多少の戸惑いを感じながらも今週は、二つの学校を訪問しました。前述の金融広報アドバイザーとして、研究校に指定されている松山市立新玉小学校を訪問しました。
新玉小学校は今年創立100周年を迎えていて、5年生の授業では「新玉100周年、魅惑のスイーツを開発しよう」とうテーマの語年一組の焦点授業を見学しました。子どもたちが生き生きと学ぶ姿はに、将来の大人として大いに感心させられましたし、その後の研究協議には私や教育委員会の指導主事の先生も加わって、活発な議論が交わされました。金銭教育領域への踏み込みは今一歩でしたが、これから2年間の研究成果が期待できそうな予感がしました。
昨日は松山市立晃の小学校の招きで、人権・同和教育の懇談会に出かけました。私は人権や同和教育は余り得意ではないのですが、県の社会教育課からこの春の異動で河野小学校の教頭に赴任された親しくしていただいている和田先生の口添えもあって、止む無く講師を引き受けました。
旧北条市の晃の小学校は中規模の学校で、奥田校長先生も顔見知りの先生なので、約50分PTAの皆さんの前でお話をさせてもらいました。その後短い時間ながら学年ごとの分散会が持たれ、活発に感想や意見がまとめられていました。て先日偶然にもPTAの担当の方とシーサイド公園で出会い、打ち合わせも出来て多少砕けた話をしてしまいました。和田先生から「花へんろ」という北条の銘菓までお土産に貰い、皆さんの心温まるお見送りをいただきながら帰ってきました。
学校は「木が交わって学ぶ」と書きますが、現代の学校は鉄筋コンクリートで木の交わりは殆どありませんが、木を気に変えれば、人の持つ気力が様々に交じり合い、子どもを少しでもよい子に育てようとする気風が感じられました。これからも機会があるごとに学校を訪問し、むしろ私が学校から新しい気力や気風を学びたいと思っています。
時間がなくて宗教心については舌足らずに終わりましたが、校長先生がものの見事に閉会の挨拶でまとめていただきました。
「学校は 木が交わって 学ぶとこ 木こそ消えたが 気力・気風が」
「縁ありて 学校訪問 次々と 微妙に違う 校風感じつ」
「金銭や 人権教育 本当は 家庭の教え 今は学校」
「人間が 人間として 生きるため 持たねばならぬ 金銭・人権」