○先輩からいただいた素敵な絵ハガキ
えひめ丸の衝突沈没という悲しい海難事故の記憶を学校史に持つ、愛媛県立宇和島水産高校漁業科を卒業していること、214.5トンの初代愛媛丸に乗って赤道を越え、南太平洋へ遠洋航海に出かけていることしか共通点のない玉井恭介さんという先輩と知り合ったのは、もう20年も前の出来事でした。確か法人会のモーニングセミナーで偶然にも出会って声を掛けられてからだったと記憶しています。
水産高校は在学中先輩後輩の上下関係が厳しく、先輩に声を掛けるなんてことは殆どなかったし、ましてや漁業科卒業生の殆どは世界の海に乗り出して、卒業以後これまで同級生ですら出会った人は指折り数えるくらいな人数なので、玉井さんに出会った時も奇遇を感じたものでした。
偶然出会ったその後も、玉井さんは広告代理店、私は田舎の役場とお互い現役だったため、深い出会いはなかったのですが、10年余り前私の自著本出版を頼み頼まれてから休息に二人の関係が深くなり現在に至っているのです。玉井さんは歌は歌う、作詞はする、絵を描く、作陶をする、自然農法に首を突っ込むなどなど実に多芸多才な方で、それも殆どが玄人はだしの名人芸ですから、無芸大食の私などは足元にも及ばず、いつも感心したり感心させられたりしながら羨望のまなざしで付き合っているのです。
玉井さんはそんな非才な半面、何処となくおもわず「ウフッ」と微笑みたくなるようなウイットに富んだ転びの経験をがあって、そこがまた玉井さんのオンリーワンな魅力でもあるので、それはそれとして後輩の私としては大好きな部分なのです。
(横長な定形外ハガキに、「赤とんぼ」の歌詞と絵が書かれた玉井さんからいただいた素敵なハガキ)
一昨日玉井さんから一通のハガキをいただきました。殆ど毎日考える村村長の異名を持つ、玉井さんのブログを読んでいるので、「夕焼けこやけ」という三木露風の歌についての薀蓄は知っていましたが、それをハガキでいただき嬉しさの余りに、玉井さんの断わりもなくこのブログ記事でアップしようと思ったのです。自称夕日博士とうぬぼれている私にはたまらないプレゼントで、早速木になるカバンに忍ばせて、全国行脚の同行二人の旅に出ようと思っているところです。
玉井さんは司馬遼太郎さんや奥さんのみどりさん、吉永小百合さんなどの有名人とも親交があり、底知れぬ奥の深さを持っていて、現職時代に培ったプロデュース能力も、私など足元にも及ばない力を持っています。今は見山あつこさんの主宰する「五行歌会に玉井さんから誘われて、駄作を送る程度の付き合いですが、音信が途絶えると会いたくなって、少し気になる人なのです。
「こんな絵が 書けたらいいと 思いつつ 届いたハガキ カバンにしまう」
「ハガキ手に カバン中から 取り出した ハーモニカ吹く 赤とんぼの歌」
「一枚の ハガキ幼き 日に帰る 思い出しつつ 母への思慕も」
「まあ素敵 私のハガキ 手にとって 妻も感心 しつつ話題に」