○瓢箪から駒が出た
冗談だと思って言ったことが事実となることを「瓢箪から駒が出た」といいます。先日私は伊予市の青色申告会の講演会に招かれました。講演の数日前、「友人から誘われたので部外者だが講演を是非聞きに行きたい」と、私の友人である自動車修理業の稲葉さん(砥部町在住)から電話がありました。講演会場に知人や友人が多過ぎると気を使って話さなければならないこともあるものの、気にもせず「是非来て下さい」と答えました。
当日は満席でしたが、稲葉さんは中ほどの席に座り、他の知人や友人、それに参加者と共に終始熱心に聞いていただきました。講演が終わった明くる日、稲葉さんからお礼の電話が入り、私の話について感想意見をいただきました。その時稲葉さんは「あんな話を広島の友人にも聞かせたい。実はその友人の会社が創立30周年で砥部焼きをお客さんに配るらしいのですが、講演会でも開いたらもっと思い出に残る記念になると思うので、提案してみたい。その時は宜しく」と、冗談ともとれる話をされ、私も「はいはい、その時は」と軽く受け流していました。
(煙会所で話も弾む)
先日稲葉さんから再び電話が入り、「先日電話で話したことが具体的になりそうです。最初は相手も突拍子もない話にびっくりしていましたが、やってみようということになりました。つきましては土日で何日が空いていますか?」とトントン拍子の話です。相手たる自動車会社の社長さんからも電話があって、近々挨拶がてら打ち合わせに行くからと、これまたトントン拍子、そして二日前の日曜日の午前中、稲葉さんの案内で社長さんは奥さんを伴ってわが家へやって来ました。
聞けば社長さんは稲葉さんが何年か前にわが家の海の資料館「海舟館」を見学に来ているらしく、私設公民館「煙会所」で短い時間ながら面談させていただきました。社長さんは見るからに実直そうな方で、奥さんもとても素敵な方でした。講演期日も11月7日(日)に決まり、稲葉さんも車でご一緒してくれるそうで、嬉しくも楽しい一日になりそうです。
折角の機会なので3人を人間牧場へ案内しました。車を上の市道へ止め、のんびり話しながら歩いて山道を下りました。山にはもう秋の気配が漂い、みかんも色づき、木々にぶら下がっている烏瓜の色も日増しに濃くなっているようです。かすんで遠望こそ効きませんでしたが、長閑な人間牧場を見ていただきました。
いただいた名刺には、「(有)ボディショップ高屋、代表稲井誠」と書かれていました。中国運輸局長認証工場-板金塗装・フレーム修正・四輪コンピューターホイルアライメント・車検・点検・整備一式が主な仕事だそうで、はてさて私は一体どんな話をすればいいのか、一体どんな人が集まるのか、「ウーン困った」という心境です。
この際、強い味方か弱い味方か分からぬ稲葉さんにこの身を任せ、悪ければ稲葉さんの責任、良ければ私の責任なんて無責任(笑い)な開き直りで、「瓢箪から駒が出た」駒よろしく、王手と行きましょう。
「友人が 冗談交じりで 言ったこと 瓢箪駒に なってしまった」
「責任は 誰が取るのか 大笑い 結局連帯 責任逃れ」
「面白き こともなき世を 面白く 一歩踏み出し 楽しく生きる」
「ええ加減 だから人生 面白い 不真面目生きる ハラハラしつつ」