○懐かしい人に出会いました
この35年間一度も会っていなかった尾上さんに昨日の夜珍しく出会いました。35年間の時の流れで相手は外見的にすっかり様変わりして、記憶の彼方にある人とは似ても似つかぬ風貌をしていましたが、多分私がそうであるように尾上さんから見えた私も「若松も歳をとったなあ」と思ったに違いないのです。でも会えば「若い頃に尾上さんの自宅に泊めてもらったこと」「尾上さんのおじいさんが木の根の細工の趣味があって、所背ましと置いてある中から好みの物を一個貰ったこと」「青年団で国立大洲青年の家の誘致に明け暮れたこと」などが、走馬灯のように蘇って懐かしく握手を交わしました。
(35年も前にいただいた木の置き物は今も大切に親父の隠居の床の間に飾っています)
昨日の夜は、河辺村の職員だった樽井さんの声掛けで、大洲市南久米公民館へ地域活性化講演会に招かれ出かけました。樽井さんとは年齢的には随分違いますが青年団活動を熱心にやられていた頃知り合いましたが、その後平成の大合併で合併した大洲市の職員となってからは疎遠になり、たまたま公民館の研修会で再会し、大洲市立南久米公民館に勤めていることを知りました。その折「一度講演に来て欲しい」旨のご意向を伺っていましたが、こんなに早く実現することになったのです。
大洲市南久米公民館は、いつも研修会で通う国立大洲青少年交流の家の直ぐ近くにあり、所長さんや職員さんの顔を思い出しながらカーナビに頼ることなく30分前の午後6時30分に一発で到着しました。
通された控え室で藤岡館長さんや樽井さんと面談雑談していると、藤岡館長さんが目を白黒するほど懐かしい人がどんどん集まって来て、まるで同窓会のような賑やかさとなりました。私の人生はこのように知人や友人、顔見知りの人たちによって支えられているのだと思うと、ついつい嬉しくなりました。
講演会の会場は満席、しかも一分も遅れることなく開会し、藤岡館長さんや樽井さんの日ごろの地道な活動の成果をを見る思いがしました。また会場の雰囲気や反応もすこぶる良く、久しぶりに打てば響く太鼓のような講演会となりました。
私はその場の雰囲気を感じながらレジメを用意せずアドリブで話す癖があるので、約2時間弱の講演内容は詳しくは思い出せませんが、ステージの演題に伝わった参加者の顔色を見た限りでは十分に手応えがあったようでした。
講演後の座談を終えて外に出ると、いつの間にか小雨がぱらつき始めていました。沢山の人に玄関先まで見送っていただき公民館を後にしましたが、見送り対応にも気配りができていて、藤岡館長さんや樽井さんの社会教育に対する深い思いを垣間見ることができました。
10時頃自宅に戻り、妻の用意した遅い夕食を食べながらその日の出来事や出会った人の近況を話してやりました。妻が「あなたは人の名前や昔のことをよくもまあそんなにリアルに覚えているね」と感心しきりでした。
南久米公民館は国道56号線を通る時、川岸の良く見える場所にあります。大洲以南に行く時や大洲青少年交流の家に行く度に、これからも昨夜のことや出会った顔を思い出しながら通ることでしょう。
「懐かしき 人に出会って 懐かしく 昔のことが 昨日のように」
「迎えより 送る大事と 教えられ その目で見れば 完璧でした」
「今は亡き 市長のことを 思い出す 家の誘致に 励んだ日々が」
「相手から 見れば私も 歳相応 若いつもりで いるにはいるが」