shin-1さんの日記

○陽春の今治

 友人の島崎さんを通じて今治の立花地区自治会から講演依頼を受けていた昨日、夜来の雨が少し残る奥道後~水ヶ峠~玉川~朝倉という走り慣れた山周りの道を選んで自家用車を走らせました。昨日は朝から地球の裏側南米チリ沖地震で起きたM8.6という巨大地震の影響で、日本に津波が来るかも知れないという津波警報が気象庁より発令されて、カーラジオのNHK第一放送は朝から終日このニュースを放送していました。公共放送の色合いを持つNHKですから、国民の安全を守ることは当然でしょうが、予定されていた放送は全てキャンセルされ、津波の到達予定時間と注意事項が詳しく報じられていました。

 放送で思い起こせば、私が高校生だった50年前にもチリ津波が日本に押し寄せていました。あの頃は今のような地震予知や放送が殆どない時代だったため、事前に知らせるようなことはなく、遊学していた宇和島水産高校の前を流れる川が突然逆流し始め、窓越しに見る川の変異に、何が起ったのか分からぬまま仲間と大騒ぎをして傍観した記憶があるのです。

 水産高校ゆえに気象学を教える先生が「これは津波という現象です。滅多に見られない現象ですのでしっかりと見ておくように」と校内放送があったことを記憶しているのです。

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(第58番札所仙遊寺本堂)

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(仙遊寺からの眺望)
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(参道から来島海峡大橋を望む)

 水ヶ峠を越える頃、雨は霧になっていました。玉川から仙遊寺経由の農面道路を走ったので、少し時間的余裕が出来たため急な参道を駆け上がり仙遊寺に参拝して行くことにしました。運よくお寺の駐車場で友人である小山田憲正住職とばったり出会い声を交わしましたが、住職はあいにく植樹のために人を集めて挨拶に出かけるところだったので、本道に入りお参りをさせてもらいました。本堂の中にある納経所で納経帳を書いていた寺男の人は私の顔を覚えていて、「今日は今治で講演ですか?。近々今治へも講演に来られるそうですね」と声をかけてくれました。ここ仙遊寺からの眺めは瀬戸内海の島々や今治市街、それにしまなみ海道が見えて素晴らしいのですが、この日はあいにく霧が発生していて全貌は見えませんでした。

 玉川の競艇サテライトの前を通り湯ノ浦へ出ました。道の駅でトイレ休憩をして身支度を整え、湯ノ浦ハイツへ坂道を登って行きましたが、ホテル前の駐車場はあいにく満車状態で、仕方なく引き返して麓の大型駐車場に止めて歩いて会場入りしました。この日はホテル内は満席のようで、顔見知りの別の会場へ入る人と偶然な出会いを重ね、立花自治会の部屋へ落ち着きました。

 講演は少し早めに始まりました。講演が30分ばかり過ぎた頃、今治市長さんがいきなり部屋へ入って来られました。講演の途中ながら市長さんにマイクを譲りました。市長さんはさわりの挨拶をして中ほどの空いた席に着きそれから1時間余り、メモをしながら熱心に私の話を聞いていただきました。恐縮でした。

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(立花地区自治会長研修会)
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(立って挨拶する菅市長さん)

 市長さんと席を並べ講演後は懇親昼食会にも参加して、雨の上がった瀬戸内の眺望を楽しみながら美味しいご馳走をいただきました。市長さんとは大三島町長や県議をしていた頃何度か顔を合わせていて、色々な話をさせてもらいましたが、とても気さくな市民派市長さんで好感が持てました。

 雨も上がり、車の中は汗ばむ春の陽気の中を、2時から松山で別の会があるため少し早く会場をおいとまして、同じ道を引き返しました。結構忙しかった2月も昨日で終わり、今日からいよいよ弥生3月です。

  「わが息子 この辺官舎 住むはずと 思いついつも 素通り帰る」

  「会場に 市長いきなり 道譲る 少し余裕の 講演途中」

  「チンジャラと 賽銭箱へ 硬貨入れ 無心に拝む 札所本堂」

  「霧が晴れ しまなみ海道 橋つづる 姿一望 絵になる姿」

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