○若いっていいねえ
「この歳になると」なんて言いそうな年頃になると、決まって「わしが若い頃は」とか「わしがもっと若かったら」なんて過去と未来に思いをはせてついつい「若さへの願望」を言葉にするのですが、この数年随分と若い人との出会いが多くなってきました。昨日今日の「大人を考えるシンポジウム」も大学生相手の講義も、また卒論指導も年齢的に大きな差がありながら、あえて若者族にアプローチしようとする姿こそ「最後の悪あがき」なんて悪口を言われそうです。
私はこのところ、えひめ地域政策研究センターが隔月に発行している「舞たうん」という雑誌に、シリーズで毎回執筆を続けています。そのタイトルが「若者とまちづくり」なのです。このタイトルを聞いた限りではまちづくりと若者の関係に首をかしげる人が多いのも事実です。でも本当は若い頃からまちづくりについて正しい知識をもっともっと教えて、社会の一員としてまちづくり活動に積極的に関わって欲しいという願いからこの執筆を思いつきました。
執筆を始めてもう6回が終わり新春には7回目の原稿が掲載される予定で、その校正ゲラがインターネットで担当者から今夜送られてきました。ゲラを見て驚いたのは写真の多さです。今回のテーマは「大学生が考えた住みたいまちの条件と訪ねたいまちの条件」なのですが、昨年の学生が授業の一環として考えた図表が色も鮮やかに再現されているではありませんか。今年度から職員がパソコン技術を駆使して作る紙面は全てカラーのままフロッピーで印刷業者に電送されるのでしょうが、素晴らしいの一言に尽きるのです。
でも文字の校正まではパソコンはやってくれませんから、結局は最後に人間の手が入ることになるのです。
本当はこれらの記事を若者にも読んで欲しいのですが、配布先の向こうには若者の姿は残念ながら見えていません。それでも配布先である行政や機関が若者を理解する一助にして若者政策に生かしてもらえるならこんな喜びはないでしょう。ウーン、でもダメでしょうね。
かつて青年団が活発な時代は、まちづくりの主役はどの町や村でも青年でした。その青年がいなくなった町や村では比較的若者と思われる30代、40代が若者らしい活動でまちづくりをしています。年齢は関係ないといいながらやはり若者の不在は大きな社会問題となっています。もう一度「若者とまちづくり」について考えてみましょう。
「若者の一字違った馬鹿者がもうすぐ成人式を乗っ取る」
「私とて若い頃があったのよ本当か嘘か入れ歯ガクガク」
「赤紙で戦地赴くあの頃は国を思ってただひたすらに」
「今だから言える若さの過ちも過ぎれば懐かし思い出彼方」