shin-1さんの日記

○人間って素晴らしい造形物

 万国博覧会以来ロボットの話題が多くなってきました。子どもの頃に読んだ漫画の主人公であるピノキオや鉄人28号のことを考えると、人間が創造から具体的な造形物を造る技術は相当進歩したようです。多分コンピューターの普及がそれを可能にしたのかも知れません。しかし進んでいるように見えるロボット製作技術でも、人間のように2本の足で歩くようになるために要した研究の年月ですら、相当なものであったに違いありません。そのことを考えると人間は実に素晴らしい造形物だと思うのです。科学者が幾ら頑張っても人間以上の動きの出来るロボットはまだ出来てはいないし、これからも無理かもしれません。

 人間のロボット造りの発想は人間に代わって人間がすることを代役し効果を上げることから始まりました。車を製造する会社が組み立て過程において採用している技術システムは、人間の形こそしていませんがロボット産業でしょうし、その技術システムの開発によって効率は飛躍的に伸びました。しかし効率を高めた代償として合理化という名のもとに人間がいらなくなる皮肉な結果を生んでいるのです。ロボットは文句を言わないし、スイッチを入れれば自動的にこちらの指示通り動くのですから文句のつけようがありません。でもここで気がつくのはロボットにはスイッチがあるが人間にはスイッチがないということです。また人間は疲れても寝て起きたら、いつの間にか元気が出るという再生装置がついているのです。人間ってなんて素晴らしい造形物でしょう。そして私という人間造形物をいとも簡単に作った親父とおふくろは天才だと思うのです。勿論私という造形物を育てるのに長い年月をかけてはいますが・・・・・・。

 ロボット開発のもう一つの狙いは立派なロボットを造って一儲けしようとしていることです。万博会場で競った各社のロボット開発にかける熱意がそれを物語っていました。初物喰いの好きな人間の好奇心を誘い懐のお金を狙っているのです。高齢化社会の到来を見越して介護ロボットの開発が行われています。多分お金持ちは近い将来介護ロボットのお世話になることでしょうが、そんなロボットに払うお金があるのであれば、有り余る人間にお願いして人間らしい心の通った介護をした方が余程ましなはずです。

 ロボット開発の副産物は人間の研究かもしれません。ロボットの動きをより人間に近づけるには、人間の動きがどういうメカニズムで動くのか、徹底的に研究しなければなりません。多分今まで分からなかった人間の知的な動きは相当研究が進んでいることでしょう。人間故障の致命傷であるガンの克服もこうした研究からの方が、案外近道かも知れませんね。

  「僕というロボット造った父母は偉大科学者真似は出来ない」

  「足動く手までが動くこの不思議スイッチ入れずも意の向くままに」

  「切傷も何時の間にやら治ってる修理修繕した覚えなし」

  「髪伸びにゃ床屋行かずもよいものを生きてる証金を払って」

 

 

 

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