○短い言葉の数々
デパチカといえばデパート地下の食料品売り場、デパオクはデパート屋上の遊技場と、まあこんな風な短い言葉が若者の間では日常語として使われています。中年?いや実年組の私たち少々時代に遅れ気味?の人間には、理解に苦しむような短い言葉が次々登場しています。
昔の歌が再度流行った頃ナツメロなる言葉がお目見えしましたが、カタカナで書いているものですから私たちはてっきり英語とばかり思っていましたら、何と「なつかしのメロディー」の頭を取った略語だったのです。
私は幾つ短い言葉を知っているのか考えてみましたが、正直なところなかなか思い浮かびませんでした。あなたは幾つくらい言えるでしょうか。ちょっとここで一休みして考えてみて下さい。
カーナビ(カーナビゲーション)、セクハラ(セクシャルハラスメント)、デジカメ(デジタルカメラ)、コミセン(コミュニティセンター)、トレセン(トレーニングセンター)、トレパン(トレーニングパンツ)などなど、馴染みの言葉から新語まで様々です。しかし短い言葉もみんなが使っているからという安易な考えで使うと、良識を疑われるような言葉もあります。何年か前簡易カメラが登場しました。通称「バカチョン」というカメラですが、観光地へ行くと必ず売っていて便利なものです。ピントもシャッターも自動で調整してくれ、カメラに慣れていない人でも簡単に、「写るんです」という流行語そのままに写るカメラです。しかし同和教育的見地からいうとこれは馬鹿とチョンを組み合わせた差別的発言となるのです。
朝晩寒くなった今でも若者はこんな暮らしをしているのかな?と思うのが「アサシャン」です。朝髪をシャンプーすることですが、私たち実年組には風呂やシャワーに入って髪を洗うのなら分かりますが、洗面台の前の狭いシンク手洗いで髪を洗うなど殆どしません。「あー私も若くない」としみじみ思います。最近は整髪用のスプレーやムースの登場で、今お風呂から出て髪を乾かしていないのではと思われるようなしっとり髪の女性をよく見かけます。職場にそんな女性がいたので「朝風呂入ってきたの?}と聞き、その女性がキョトンとしていたのを思い出しました。
言葉は時代を映す鏡ですから、どちらかというと都会から田舎へ、若者から実年への流れで生まれては消えて行きます。日本語なのか外国語なのか、正しい意味さえも分からず、ついつい使ってしまうことだってあるでしょう。流行語大賞などであおるものですからちょっと、いや相当日本語も乱れています。正しい日本語が話せるよう努力したいものです。
「合唱をハモルと聞いてミスル年何の意味だかチンプンカンプン」
「ナタデココ食い物だとは知らなんだ子どもの頃に喰ってないから」
「ドレメなる花嫁修業の場のありて姉ちゃん行ったが言葉分からず」(ドレメは服飾専門学校)
「フロマネは風呂屋の親父じゃありませんフロアーマネージャーの略語です」