人間牧場

〇野焼き

 双海町の海岸線に咲く水仙や菜の花は、今ではすっかり愛媛県内の風物になりました。特に閏住地区の菜の花は伊予路に春を呼ぶと言われていますが、地区住民の長年に渡る苦労の結晶だけに、毎年大きな拍手を送っています。先日閏住を所用で通りかかると野焼の真っ最中でしたが、あいにくカメラを持ち合わせていなかったので通り過ぎてしまいました。幸い冨田さんと戸田さんが、相次いでfacebookに写真投稿していたので、滅多に見れない光景だけに記録に残すつもりで、寸借することにしました。(お二人さんごめんなさい。ありがとう。)

白煙を上げる野焼き

炎に包まれた野焼き

 最初はJRに菜種の種を蒔きたいので許可を取りに行ったら、モグラが入って土手が崩壊するので駄目だと断わられました。それなら野生の菜の花を作ろうと、まず草刈をして野焼きをすることにしました。草を刈り野焼きをして種を蒔くまでは秘密裏にやろうとしましたが、野焼きでつまづきました。上から火をつければよかったのに、よく燃やそうと下から火をつけたため火事になり、消防車出動、通りかかった列車を止めるというおまけまでついて、大目玉どころか刑事事件(列車危険往来妨害罪?)にまで発展しようとしましたが、何とか始末書で事件は片付きました。

 蒔いたらいけないというのに、性懲りもなくポケットを粗く縫って種を落す作戦に出ました。明くる年ものの見事に咲いた黄色い花を見て、JRはカンカンになって怒りましたが、以来菜の花はあちらこちらに飛び火して、今は菜の花=双海町となり、菜の花ウォークや観光列車まで走るようになりました。

 野焼きを見ながらふと昔の珍事を懐かしく思い出しましたが、来年の春には綺麗な菜の花のジュータンがお目見えし、多くの人の目を楽しませてくれることでしょう。2000年12月31日発行の私の自著本「昇る夕日でまちづくり」の120ページに、その出来事は詳しく書いています。

  「モウモウと 白煙上げて 野焼きする 菜の花畑 地区民総出」

  「その昔 野焼きが元で 火事になり 列車を止めて 大目玉食う」

  「来年も 黄色い花の ジュータンが 道行く人を 迎えてくれる」

  「記録した ことは記憶と なりにけり 私の胸に 大事しまって」

野焼の終わった土手

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