人間牧場

〇自然水の利用

 わが家の水道は田舎ゆえ上水道ではなく、簡易水道の部類に属します。しかし水の綺麗な牛の峰山系から流れ出る奥大栄から、はるばる何キロにもわたってパイプで、中の宮の貯水配水タンクまで引いているため、どんなに渇水期でも水に困ったり濁ったりすることはなく、むしろ簡易水道ゆえに大した消毒もせずに美味しい水を利用できるのです。わが家は3世代同居の家庭なので、毎日沸かす風呂、トイレの流し水、炊事洗濯水など多方面に使っているので、人が見れば驚くほど水道の使用量が多いのですが、水の使用量は文化生活のバロメーターとばかり勝手に思い込み、節水をすることもなく使用料を払い続け、その恩恵に浴しています。

わが家の庭の隅に掘られた井戸
わが家の庭の隅に掘られた井戸

 これ以外にも田舎ゆえ野菜や魚の調理前洗い水や、家庭菜園・ガーデニングへの散水は、二つの水源を利用できるようにしています。一つは井戸水です。三十年前地元の水道屋さんにお願いして庭の隅に、小さな井戸を掘ってもらいました。井戸からポンプアップした水は、親父が日曜作業で畑の隅々までエスロンパイプを張り巡らせ、概ね3ヶ所の蛇口さえひねれば、いつでも雑用水が出るようになっているのです。お陰様で日照りの続く真夏でも、朝夕の水やり作業さえ小まめにやれば、被害もなく野菜を作れるのです。
 親父のしたたかな配水設備で、今年の初夏は海で採集した天草の晒し作業も、水道水を使わず大助かりでした。天草の晒し作業には毎日沢山の水を使いましたが、井戸水なので多少のポンプ用電気は使いましたが、水代はタダなのです。

裏山から涌き出る清水の取水口
裏山から涌き出る清水の取水口

 もうひとつわが家にはとっておきの水源があります。それは裏山からの湧き水です。小さな沢の湧き水ですが、年中枯れることもなく流れ出ています。このところの大雨で沢の水は溢れんばかりに勢いよく流れ出していますが、そのうち落ち着くものと思われます。湧き水の取水口は親父が造った小さな木造ミニチュア家が、お洒落に置かれています。わが家を訪ねる人が誉めてくれる、これらの遊び心いっぱいの設備は、残念ながら息子の私には受け継がれず、むしろ世代を超えてわが息子に受け継がれていて、風力発電や太陽光発電等その遊び心は水に留まらず、風や太陽熱といった未利用資源にまで広がっているのです。

 

 

  「地下水と 湧き水使い わが家では 日々の暮らしを さらに豊かに」

  「湧き水の 取水口にも 一工夫 遊び心が 随所に見られ」

  「不器用な 私に真似は できないと 諦め感心 しながら使う」

  「わが息子 親父持ってる 遊び心 受け継いでいる ような気がする」 

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