人間牧場

〇交流会と朝飯会(その7)

 最近は殆んどのまちづくり研修会に、交流会と称する呑み会がついています。かつては湯水の如く酒を飲んでいた私ゆえ、むしろ研修会より交流会が楽しみでした。しかし胆のう摘出手術をして酒をきっぱり断った10年前の2001年からは、むしろ交流会が重荷のようになりつつあります。それでも交流会の参加費が惜しいのかと言われそうだし、研修会には殆んど役目役割が用意されているので、多少無理をしてでも参加をするようにしています。交流会はもっぱらウーロン茶で過ごしていますが、酷い時は二次会、三次会までウーロン茶で付き合わされることもあり、研修会では余り疲れないものの、さすがに後の会で疲れてしまうのです。

 

ふれあいの館での交流会

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 しかし今回の二宮尊徳公開セミナーは、年輪塾にとって二年に一度の大事な研修会なので、潮風ふれあいの館で開いた交流会も、その後会場を移動して食堂で開いた2次会もしっかりと参加しました。何せ交流会の中心メンバーが潮風ふれあいの館に宿泊して、じっくり酒を飲める条件が整っているので、まあ皆さんは大いに盛り上がって、二日酔いになるほど飲んでいました。酒を飲んでいたころは「酒を飲まなくてまちづくりは語れない」などと豪語していたのに、今では「酒を飲まないと語れないようなまちづくりはするな」なんて都合のいい話をしながら、講師の酒豪と思しき中桐万里子さん、鷲山恭彦さんを囲んで、夜の更けるのも忘れて大いに呑み大いに語りました。公民館の赤石主事さんなどは酒に酔った勢いで、ちゃっかり絆プロジェクトの寄付を依頼して、中桐さんや鷲山先生の懐から財布を引き出たせていました。

 今回の公開セミナーにはもう一つおまけがついていて、明くる日の朝人間牧場でかまどで炊いたご飯を食べる、朝飯会が計画されていました。清水塾頭と松本小番頭たちの今回の公開セミナーの苦労を思えば、朝飯くらいはと気軽に引き受けたものの、前の晩から妻に四万十市西土佐の和田さんから、この日のために送られてきた山間米を研いでもらい、また味噌汁の出汁用煮干、豆腐、ワカメ、ネギ等の具材を切って用意してもらいました。田舎のオープンカーに満水した水タンクと具材を積み込み、朝6時に家を出発しました。浜田さんと稲葉さんが手伝ってくれるというので、余り期待せず期待していましたが、浜田さんは前夜の酒が残っていたのか、道に迷って人間牧場へ辿り着けず、再三再四携帯を入れて、忙しく振舞う私の邪魔を大いにしてくれました。稲葉さんは自分のPRの準備が忙しかったようで、これまた余り役に立ちませんでしたが、ハスイモの茎を味噌汁に入れたり、塩揉みお葉づけなどを作ってくれました。

かまどで炊いたご飯と味噌汁を食べるご一行様

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 かまどに火を入れて飯を炊き、味噌汁ができた頃合いを見計らうよう、に一行10人が人間牧場へやって来ました。清水塾頭は中桐さんを空港へ送るため欠席しましたが、鷲山さんご夫妻と青少年交流の家の新山所長さんなど、宿泊組の主だった人はかまどご飯と味噌汁、それに漬物と梅干だけのシンプルなメニューながら朝飯を、はがまが全て空になるほど、存分に食べていただきました。
 私にとってかなりハードな二日間は、参加した殆んどの皆さんの心に満足感を与えて無事終ることができました。中桐さんの言ったハラハラ・ドキドキに、私の言うジーンを加えたような研修会でした。手づくりに徹し、もてなしに徹し、そして感動商法に徹した研修会は、私たち企画運営に携わった人間の心に、大きな新たな力を与えてくれました。皆さんありがとうございました。

  「研修じゃ 疲れないのに 交流会 何故か疲れる 俺も歳だな」

  「飲むほどに 酔うほど元気 人もいる 酒は心を 開いてくれる」

  「朝飯を 作る手伝い するはずの 人がかえって 手間を取らせる」

  「手づくりと もてなし徹し 研修会 感動商法 力を得たり」

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