人間牧場

〇白い割烹着の女性

 ある女性の科学者がトレードマークのような白衣を着ずに、白い割烹着を着て実験した様子が人気を呼び、最近巷では白い割烹着がえらい人気のようです。割烹着の元は日本女性の和服に合わせて作ったエプロンだそうですが、和服の上にさりげなく見につけている白い割烹着はとても清楚で、亡き母や祖母も愛用していた古い時代を知っているゆえに、どこか懐かしく郷愁を誘うのです。

 私が酒を愛していたころは、ホームグランドだった松山市内には、行きつけの居酒屋が何軒かあって、一次会が終れば親しい仲間を誘って、必ず二次会に繰り出しその居酒屋へ順番に立ち寄って、他愛のない話に花を咲かせたものです。その居酒屋に白い割烹着の似合う女将さんがいる店が3軒ありました。「美杉」「いよじ」「六五呂」というお店です。いずれも間口の狭いカウンターと、奥まった所に四畳半が一部屋あるだけの小さな居酒屋でしたが、金の持ち合わせがなくても付けで飲ませてくれる安い店でした。

 「美杉」は二番町、「六五呂」は北京町、「いよじ」は市駅前にあったため、一次会の流れで立ち寄りましたが、この三軒の店で、白い割烹着を着た女将を相手に、どれ程の夢や愚痴を語ったことでしょう、私が体の都合で酒を止めたため自然にそのお店から遠ざかりましたが、「美杉」と「いよじ」は女将さんの高齢と経営難でお店をたたみましたが、「六五呂」はまだ続けているようなので、近々に一度覘いてみようと思っています。

 先日妻が、白い割烹着をつけて料理をしていました。鼻歌交じりの楽しそうな妻の白い割烹着姿に、忘れて久しい居酒屋の女将の白い割烹着姿を、妻には失礼ながら重ねてしまいましたが、妻の割烹着姿も絵になり、少しだけ惚れ直しました。日本人の暮らしが洋風化し、和服を着る機会も白い割烹着をつけた姿を見る機会も、どんどん減って来ましたが、やはり日本の食文化や着物文化には白い割烹着がよく似合うようです。

  「居酒屋の 女将の白い 割烹着 目に焼きついて 思い出しつつ」

  「酒に酔い 夢・愚痴何度 語ったか 白い割烹着 女将相手に」

  「割烹着 妻の姿に 惚れ直す 居酒屋遠く 思い出彼方」

  「白割烹 清潔感が 漂いて 作る料理も 美味しく感じ」

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