shin-1さんの日記

○高野川海岸に巡視船が二隻座礁

 由並小学校の先生たちとの呑み会に参加するため、午後6時に家を出発しました。孫朋樹が熱が出てお守を頼まれた役目も、娘が仕事を終えて帰宅したのでバトンタッチしての帰り道、午後2時48分に超大型の地震が三陸沖で起ったことをカーラジオで知り、ラジオから流れてくる災害状況や津波情報を聞きながらの帰宅だったため、呑み会へ行く途中もカーラジオを付けっぱなしでニュースを聞いていました。

 上灘駐在所の前を右折して海岸国道に出たところで、緊急サイレンを鳴らさないものの、消防自動車と救急車が相次いで私の後ろを同じ方向に向かって走っているのです。ウインカーランプを点灯して左側に寄ってお先にどうぞと道を開けました。そうこうするうち小網付近で車のバックミラーに今まさに沈まんとする綺麗な夕日が映りました。そうだ高野川付近で車を止めて、手持ちのデジカメで一枚と思い車を走らせました。

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 やがて高野川の路側帯の広場まで来ると、さっき追い越した消防自動車と救急車が駐車して何やら騒々しいのです。愛媛県の瀬戸内海側にも津波注意報が発令されているのでもしやと思いましたが、見れば高野川海岸に見覚えのある二隻の巡視船が座礁しているようなのです。急いで車を止めて夕日を写真に撮るはずのデジカメで、不見識とは思いましたが二隻の巡視船の座礁風景までカメラに収めてしまいました。

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(高野川海岸に座礁した二隻の巡視船)

 民間の船の座礁なら理解できても、助け舟といわれる海上保安庁の巡視船が座礁するなんて信じられないと、見ていた野次馬は誰もが言いながら遠目で様子を伺っていました。やがてそこら辺は混雑が激しくなったし、呑み会開始の時間も迫っていることから、後ろ髪引かれる思いでその場所を立ち去りましたが、呑み会を終わって帰宅途中に現場を通りましたが、夜にもかかわらず野次馬が沢山集まっていました。

 昨日は春には珍しい北西の風が強く吹い海は大荒れでした。察するに一隻の巡視船が何らかの原因で航行不能となって折からの風波に押し流されて座礁し、それを救助しようとしてもう一隻の巡視船が近づいたもののミイラ取りがミイラになってしまったようです。巡視船は高速船のため船体は軽いアルミで出来ていて、昨日の風波で船底は完全に壊れ、浸水しているようでした。多分もう廃船にしかならないのではないかと、責任問題に発展するであろう船長さん以下乗組員の心労に同情せずにはおれませんでした。

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(昨日の海は大時化でした)

 降って湧いた巡視船座礁騒動も、偶然重なった日本列島地震騒動の陰に隠れてマスコミの餌食にならないことを、元船乗りだったゆえに願っています。天災も人災も忘れた頃にやって来ます。起こそうとして起こした事故ではないものの、巡視船一隻を建造するには億を越える費用が必要です。そのことを思うと無駄な出費でもあるのです。昼夜を問わず国民の安全を守るために働いている海猿さんたちの深い悲しみは当分続きそうです。

  「巡視船 二隻も座礁 するなんて 大荒れ海で 海猿悲し」

  「夕日撮る つもりが何と 巡視船 座礁現場で デジカメ向ける」

  「船乗りの 経験を持つ 俺故に 心の痛み 察して余る」

  「海猿は 昼夜分かたず 国民の 安全守る 両手で感謝」 

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