shin-1さんの日記

○青年の家で泊まりました

 社会教育の仕事が長かったため、私は北は北海道大雪青年の家から南は沖縄青年の家まで、全国13箇所もある国立青年の家全てを訪れ、全てに宿泊した経験を持っています。青年の家の関係者を除けばそんな珍しい人はいないのではないかと思われますが、私の場合若い頃から青年の家で随分大きな宝物をいただきました。人様の前で主張が出来るようになったり、多くの仲間だ出来たり、ふるさとを愛する心が育ったり、はたまた感動する心が育ったのは、青年団と共に青年の家での学びでした。とりわけ思いで深いのは地元愛媛県大洲市にある国立大洲青年の家で、若い頃青年の家誘致運動に明け暮れ、多くの人の力を借りて大洲に建設が決定した時は涙がいっぱいこぼれたものでした。

 昨日、今日と二日間、その思いで多い青年の家が主催する「大人を考えるシンポジウムに出掛けました。この事業の企画委員会委員長に就任しているものですから、一泊二日青年の家で過ごしました。ニートや引きこもりが大きな社会問題になっている昨今ですから、多くの人に集まってもらおうと様々な知恵を出し合って企画しました。1部は作家椎名誠さんの記念講演会とあって、内外から体育館が満員になるほど参加者がいましたが、2部の職業を考えるワークショップでは60人余りが6ブースに分かれ、地元で輝いている人たちの話を熱心に聞き入りました。夜は車座になってフリートークを若者たちと色々な意見のやりとりをしました。

 関係者が集まって深夜に及ぶミーティングを終え、講師室のベットに潜り込んで、暗闇から舞い落ちる粉雪を窓越しに眺めながら講師室のベットに潜り込んで眠りました。早朝の青年の家はまるで冷蔵庫のようで、朝のつどいや清掃、毛布たたみ、朝食などかつて青年の家で暮らした日々が懐かしく思い出されました。忙しい日々の暮らしの中で忘れかけていた青春の営みが、今もここでは毎日毎日行われているのです。30年間で300万人の人がこの青年の家を利用しているのですから、凄いことだと思います。

 一時期青年の家と不仲になったりして足が遠のいたこともありましたが、やはり青年の家には心をときめかせる何かがあるように感じられました。

  「雪踏みて望み抱きつ登り来る若者たちに生きる力を」

  「世の中も歳も進むにこの家は変わらずわれを迎え励ます」

  「朝昼夜弁当不味いとケチつける贅沢慣れた若者たちが」

  「若い頃女性の握る手ときめいたふとわれ帰り少しときめく」

 

[ この記事をシェアする ]