人間牧場

〇迎え火を焚く

 昨日の朝わが家では家族が集まって玄関先で迎え火を焚きました。前日少し体調を崩し元気のない親父は参加しませんでしたが、息子夫婦と孫4人も参加して、ほんの束の間ながら久しぶりに賑やかな迎え火となりました。孫たちは麻柄を10センチくらいに手で折り、火をつけて燃やす姿が奇異に見えたのか、「何で火を燃やすの?」とあれやこれや「何故、どうして」と私に聞くものですから、お盆に死者の霊が里帰りすることを話してやりました。妻は朝少し早く起きてお料具膳を作り、お盆と春秋の彼岸に出す前夜飾った祭壇に、供えていましたが、目をパチクリさせながら傍で見ていた若嫁にも、そろそろこうした仏事を教えてやらねばと思った次第です。

家族で迎え火を焚く
家族で迎え火を焚く

 私は若松家の4代目長男です。親父進とトメ子が3代目ですが、2代目の六太郎とシヲノ、初代の儀平とマスのことは知っていますが、それ以前のことは殆ど知らないのです。特に私は1歳の時に亡くなった六太郎のことはまったく記憶にないし、わが家の先祖代々の歴盤に刻まれた品子と夏子という徴用先の大阪で空襲で亡くなった叔母のことも知らないのです。昨日迎え火で迎えた先祖はこの七人ですが、繰り出し位牌の一番前には今年13回忌を向かえる母トメ子の戒名を出しているのです。
 私の一番印象に残っているのは母と祖母で、二人は漁師の貧乏なわが家に嫁ぎ、大いに働き大いにこの家の礎になった人で、若松家の大恩人と言わなければなりません。

 母は昔の人ながら小型船舶操縦士の資格を取得して、親父とともに漁船に乗って漁師をしましたが、祖母はその留守を守って私たち子どもを育ててくれました。母も祖母も何かにつけて諺を引用し、うるさいほど人間の生きる道を説いてくれました。私もその歳になり、子どもや孫がいる身になっていますが、母や祖母のように子どもや孫にどれほどの説教ができるかと思うと、心もとない感じがします。
 今日は孫たちを連れてお墓参りをしようと思っていますが、墓前に手を合わせ孫たちに先祖のことについて話をしてやろうと思っています。六十八年生きて来て、どれほどの親類や縁者を見送って来たことでしょう。その都度涙を流し人の死とわが人生の生き方について考えましたが、先祖の供養は自分がいかに生きるか反省することでもあると思うのです。

  「迎え火を 焚いて先祖の 里帰り 妻はせっせと お料具供え」

  「迎え火は どうして焚くの? 孫たちは 奇異に感じて 私問いかけ」

  「どれほどの 親類縁者 送ったか その都度いのち はかなさを知る」

  「説教の 一つも孫に 伝えれぬ 先祖さぞかし 怒っているだろう」

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人間牧場

〇わが家のちょっとした騒動

 昨日も暑い一日で、午前11時の気温が30度を越え、午後は猛暑日になる勢いでした。こんな日は夜温も30度を下がらず熱帯夜になるようで寝苦しい日々を過ごしています。私は冷房が嫌いなためこれほど暑いのにまだこの夏は一度もクーラーを使っていないのです。息子家族は流石に現代人で、同じ条件の屋根の下に住みながら、暑いといって冷房を使っているようです。
 前日の夜に調理して冷蔵庫に保管していた鱧を親類縁者に配るため、昨日は朝早くから発泡スチロールの箱にアイスノンをたっぷり入れて出かけました。自宅へ帰って冷蔵庫に冷やしている麦茶で喉を潤していると、親父が玄関先で「進一、進一!!」と大声で連呼するのです。外に出てみると親父が杖もつかず下着姿で立っていました。「身体の調子が悪いので病院へ連れて行ってくれ!!」と言うのです。

 聞けばベッドから畳の上に降りた際、けつまづいて転げたようで少しパニックになっていました。隠居に連れ戻し「ベッドに寝かせ病院へ行くのも暑いから、下灘診療所の先生に往診に来てもらおう」と納得させ、本宅に戻った私は診療所に電話をしました。早速30分後下灘診療所の先生は看護師さんを伴って往診に駆けつけてくれました。体温にも以上がなく簡易採血検査や内診の結果、暑さのせいか少し体力が落ちているので点滴をすることになりました。親父も私と同じく冷房が嫌いで、そこここの窓を全て網戸にして過ごしていますが、扇風機を用意して換気をしました。
 点滴が始まると親父は落ち着きを取り戻し、約一時間半程度かかる点滴をベッドに横になって注入しました。先生と看護師さんは帰り際、メモ書きした用紙を私に渡して説明し、点滴の針抜いたり抜いた跡に止血テープを張るよう言い残し帰って行きました。

 妻から指示のあったヒエピタを額に張ってやり、1時間半ばかりを親父の枕元で過ごし、耳の遠い親父に少し大きな声で話したりしましたが、点滴をしたままトイレに連れて行ったりした結果、点滴も終わり昼寝をさせました。
 午後4時頃妻が仕事から帰り隠居へ行くと、親父は何を思ったのか部屋中の窓を閉めていたようでした。その後助産師をしている娘が孫二人を連れて帰省したので、親父の様子を見に隠居へ行ってくれ、点滴のおかげで少し腰回復したようだと言ってくれました。何はともあれ家族を巻き込んだ親父のハプニング騒動に昨日は少しざわめいたものの、大事に至らずホッとしています。親の介護の大変さを少し垣間見た一日でしたが、今朝は元気を取り戻して、妻が午前6時スイッチオンにセットした電気炊飯器のご飯が炊けないと、朝5時に私の書斎へやって来ました。早速隠居へ行き説明をして納得させました。今日も暑いぞ!!、親父頑張れです。

  「ふらついて こけたと親父 玄関で 私の名前 連呼しながら」

  「点滴で 元に戻った 親父見て 医師の凄さに 感心しきり」

  「介護とは こういうものか 納得し 一から学ぶ 孝行息子」

  「点滴の 針をこわごわ 抜いた後 止血テープで 一件落着」

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〇鱧の骨切り

 昨日の午後3時頃、下灘に住む叔父の若松国夫さんから「鱧を取りに来るように」と電話を貰い、軽四トラックで魚市場まで行きました。下灘漁協の魚市場は私が産業課に勤務していた時代に、沿岸漁業構造改善事業で造った思い出に残っている施設です。下灘の魚市場は他の魚市場と違い、午後3時から市が開かれていて、私が到着した3時半頃は、沢山の魚が水揚げされ活気に満ち溢れていました。
 久しぶりに魚市場に顔を出したため、懐かしい顔々から「元気!!」とか「おじいさんは元気ですか?」と声をかけられ、その都度「はい元気です」とか「親父も何とか」なんて短い言葉を交わしました。

 いただいた鱧一箱と雑魚類一箱を車に積み込み、急いで自宅へ帰りました。猛暑の中なのでまず氷が解けないうちに発泡スチロールの箱にそれぞれの魚を詰め替え、包丁を研ぎ、まな板と鱧を捌く時に必要なキリを用意し、家の裏に設えている流し台で鱧を捌き始めました。腕首ほどの鱧がトロ箱にぎっしり詰まっているので、数えはしませんでしたが有に50匹近くあるようで、急がなければ夏とはいえど陽が暮れると心をせかせ、無心になって捌きました。流し台は外にあるため夕方になると薮蚊が出るので、妻は蚊取り線香に火をつけてくれ、また喉を潤すために冷えたお茶まで用意してくれました。
 昨日の鱧は頃あいな大きさだったため、格闘することもなく順調に捌き、捌いた鱧を氷の入った発泡スチロールに入れ、品質が落ちないように心を配りました。

 捌き終わるとそれらを氷水で綺麗に洗い、しめて骨切りです。骨切りは包丁が切れないと中途半端になるので時々砥石で包丁の刃を立てて臨みましたが、疲れてくると切り過ぎて皮目まで切ってしまうことの度々でしたが、6時過ぎやっと一段落したので、魚の好きな親友西岡さんと宮栄さんにお裾分けをしようと、スチロールに入れて若嫁にラップをかけてもらい、車を走らせて持参しました。お二人とも晩酌をやるので昨夜は私の骨切りした鱧で一杯飲んだものと思われます。
 残りの魚を下ごしらえして冷蔵庫に入れ、残飯を片付けトロ箱を水洗いして終ったのは午後7時になっていました。急いで家庭菜園の野菜に水をやり、孫たちとお風呂に入って、覚え始めた掛け算を孫二人と暗唱し、暑かった一日を振り返りました。今朝は昨晩調理した鱧を発泡スチロールに入れて、お裾分けしてあげようと思っています。多分わが家も今晩は、鱧三昧な料理が食卓に乗ることでしょう。その出来栄えと味が楽しみです。

  「トロ箱に 一つの鱧と 格闘す 三枚下ろし 骨切り次々」

  「馴れたもの 鱧を背開き する手つき 妻も感心 上手くなったと」

  「調理した 鱧を親友 お裾分け みんな今頃 肴に晩酌」

  「鱧の目が 私の顔を 眺めてる 生きるためには 殺生やむなし」

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人間牧場

〇三つ揃った腕時計

 今年の父の日に子どもたちからプレゼントされた腕時計は、勿体ないと立派な箱に入れて書棚の隅に置いていましたが、妻の強い勧めもあって1ヶ月前から使い始めました。最初は腕首に馴染まず多少違和感がありましたが、5年間で1秒程度という電波時計の正確さもあって、やっと慣れてきたという感じです。
 数日前タンスの掃除をしていた妻が、小物入れの引き出しの奥から私と妻のペアー腕時計を見つけました。長い間タンスに眠っていた腕時計ですから電池切れで動きませんでしたが、息子が電池を変えてきてあげると優しい声をかけてくれました。4~5日前息子は電池を自分で変えれる何かをネットで発見したようで、私と妻の腕時計の電池をあっという間に動くよう直してくれました。

三つ揃った腕時計
三つ揃った腕時計

 息を吹き返した立派そうな腕時計は次男が私のために初給料で買ってくれたものなので、妻は大事にしまっていたようですが、腕時計は使って何ぼのものなので、使おうと思ってはいるものの、腕時計を二つも使いこなせるほど暇ではないのです。
 私の書斎にはもう一つ、この10年余り使いこなした腕時計があリます。これは東京へ講演に出かけた折、それまで使っていた腕時計が急に動かなくなり、急場をしのぐため東京新宿駅の地下街で千円で買ったものですが、この腕時計が故障することもなく動き続け、一度地元の時計屋さんで電池交換をしてもらいながら愛用し続けた、私にとっては最も長い間使っていた腕時計なのです。

 三つの腕時計はそれぞれ休むことなく動き続けていて、微妙に違う秒針の進み具合を比較しながら、贅沢にも私の気まぐれな気持ちで選ばれながら使われていますが、着る物も身につけるものも、お洒落にまったく無頓着な私の只今のお洒落は腕時計を三つ使い分ける程度のようです。
 今回見つかって息を吹き返した腕時計は、文字盤に数字が入っていませんが、防水潜水用で文字盤の周りに回転する24の数字が刻まれていて、例えば2時間後は何時という風に、指示が出るのですが、90分の講演をした場合、何時に終ればいいかw駆るような仕組みですが、私には難し過ぎて使いこなせないようです。

 とりあえず講演に便利なのはやはり新宿駅で買った千円の時計がナンバーワンで、時計は狂いさえしなければ金額ではないと軍配を上げるのです。
 私は講演に行く先々で腕時計を外して演題の上に置き、時計を見ながら公園を組み立てていますが、その癖が尾を引き何かにつけて腕時計を外す癖がついています。呑み屋でお酒を飲む時も、車に乗った時も、勿論温泉に入る時も腕時計を外すのですが、時には演題に置いた腕時計するそのまま置いて帰る大失敗をしたことだってあるのです。単なる物忘れなのか癖なのか、今となっては定かではありませんが、私の人生とともに腕に巻かれて時を刻み続けている腕時計をこれからも大事に使って行きたいものです。自分の年齢からして忘れたり無くしたりしない限り、もう腕時計を新しく買い求めることは無いだろうと思っています。

  「腕時計 3つも揃い さてどれを ちょっと贅沢 ちょっとお洒落」

  「千円で 買った安物 腕時計 これが一番 仕事で使う」

  「お洒落して 出かける時は 新しい 時計をつけて 出かけようかな」

  「見つかった 防水用の 腕時計 アウトドアーの 活動使おう」

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〇おじいさんは山へ柴取りに行きました

 「昔々あるところにおじいさんが住んでいました。おじいさんは山へ柴取りに出かけました」な~んて昔話そのままに、今朝は午前6時に軽四トラックで人間牧場まで、柴餅を作るための柴を取りに出かけました。そもそもは妹みゆきの経営するくじらというお店で、この時期手作りの柴餅に似た蒸しパンを売っていますが、その蒸しパンの下に敷くサンキラの葉っぱを頼まれていたので、朝涼しいうちにと思い立ったのです。
 私の軽四トラックは冷房がない車なので、両脇の窓を全部開けて走ると、早朝の清々しい風が車内に入ってとても気持ちのいい朝でした。既に太陽が昇っていたため、麦藁帽子を被って、人間牧場のコンニャク畑の直ぐ下の畑に下りて、木にまとわりついたサンキラの葉っぱを、破れないようにトゲのある茎を持ってちぎり取るのです。

サンキラの葉がまとわりついた木
サンキラの葉がまとわりついた木

 涼しい間にと思った作戦は少しはずれ、手や首に薮蚊の大群がまとわりつき、刺し始めたので一度作業を中断して水平線の家まで戻り、蚊取り線香に火をつけて腰にぶら提げ、再び下りて採集しましたが、蚊取り線香の煙をかいくぐった薮蚊に少し刺されてかゆみを覚えましたが、30分ほどで沢山の葉っぱをゲットしました。
 一度に取り過ぎると枯れて使えなくなるので適当な量をとり終えると、上のプルーンの木?に沢山実がなり紫色に熟しているのが見えました。プラムのつもりで買い求めて3年前に植えた木ですが、今年初めて実をつけたものの、実は食べてみたものの余り美味しくないのです。10個ほどサンプルとして自宅へ持ち帰りましたが、はてさてこの実は一体どのようにすればいいのでしょうか?。悩むところです。

プラムのような実がなった木
プラムのような実がなった木

 蜜蜂の巣箱の直ぐ横に植えているブルーベリーの木が1本だけ適地適作だったのか、グングン伸びて私の背丈を越えていますが、昨年5kgばかり収穫した木に、今年も沢山の実がつき黒く色づいていました。この木は10日ほど前に2kgばかり収穫しており、今朝もピザ釜作業小屋からステンレスの丸いボールを持ち出し、2kgほど収穫しました。いやはや野鳥の食害にも合わず、思わぬ収穫でした。
 わが家の庭に植えているブルーベリーは、土地に合わないのか生育が思わしくないのですが、人間牧場は赤土酸性土壌なので性に合っているようで、今後はこの木を母樹として挿し木で増やしたいと思っていますが、上手く行くかどうか・・・。とりあえず今朝はいい仕事をした後、草刈機で家の横の斜面や家庭菜園横の草刈りをしてたっぷりリ汗をかきました。

 

 

  「朝早く おじいは山へ柴取りに まるで童話の ような働き」

  「涼しいと 思って早く 行ったのに 薮蚊の餌食 蚊取り線香」

  「プラムだと 思って植えた 木になった 正体不明 これは食べれる?」

  「赤土の 土地が良かった ブルーベリー 大きくなって 今年も5k」

美味しく熟したブルーベリー
美味しく熟したブルーベリー
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〇私は夏、スイカで生きています

 私は子どものころからスイカが大好物です。ゆえに夏になるとビールを飲まなくなった私のために、妻は東峰の顔見知りのスイカ生産農家にわざわざ出かけ、一抱えもあるようなスイカを5~6個買って来て、存分に食べさせてくれています。最近は核家族化が進み、大きいスイカは売れないそうで、スーパーなどでは半月型8等分のスイカや、スイカの皮がゴミに出るのを嫌う人のために、スイカの実だけを小切りにしてパックに入れて売っていますが、スイカはやはり切りだちが一番美味しいようです。

家の玄関先でゴロゴロしている山スイカ
家の玄関先でゴロゴロしている山スイカ

 双海町には東峰地区という国道56号線沿いにスイカの山地があります。そこら辺を中山だと思っている人もいるようですが、山の中ながられっきとした双海町分なのです。7月から8月になると国道沿いに手作りの小屋が作られ、農家のおじさんやおばさんがスイカを売っていますが、最近は味に自信があり有名になったこともあって、小屋掛けでの販売は少なくなりお店を構える所が多くなりましたが、田舎のなまり懐かしい会話も弾んで、時には味見までさせてもらい、長閑な山村の暮らしを垣間見ることができるのです。

 東峰産の通称山スイカは、肥料と独特の方法で栽培されているため、シャリシャリした食感と甘味が特徴で、どのスイカを食べても当たりはずれがないようです。スイカは外皮を水洗いしたあと上と下をまるで蓋を開けるように切り取ります。切り取った瞬間真っ赤な中身が見えますが、やがて真っ二つ半分に切ると大体そのスイカの正体が分るのです。やがてスイカは4等分8等分に切られ、ラップをかけて冷蔵庫にいれて冷やされますが、わが家では大きい冷蔵庫の中はまるでスイカだらけになるほど冷やしているのです。

 私はスイカを朝昼晩、食事のあと、デザートとしていただきます。妻が私に、「お父さんは夏はスイカで生きているようなものじゃねえ」と冷やかすほど、毎日三度これでもかというほど食べるのです。お陰様で利尿効果もあってか、熱中症にもならず元気に過ごしているのです。不思議と言えば土の中の水分を吸って、何故スイカは赤い水分を作るのか、凡人の私には理解できない話です。
 「スイカはお盆まで」とよく言われますが、私は名残のすかも食べるので、8月いっぱいはスイカを燃料にして暑い夏を乗り切りたいと思っています。

  「酒辞めた せめてスイカを 食べてねと 妻はせっせと 山スイカ買う」

  「好物の スイカで夏は 生きている 一日三度 食事の度に」

  「冷蔵庫 中はスイカが 占領し 妻の嘆きも お盆過ぎまで」

  「夏が好き それはスイカが 楽しめる ただそれだけで あとはフーフー」 

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人間牧場

〇秋植えの花用土作り

 わが家は田舎ゆえ家の敷地が660坪ととてつもなく広いため、親父は細々ながら庭の草引き、妻はプランターへの水遣り、私は菜園への水遣りと、連日三人三様猛暑の続く外に出て、朝晩忙しそうにそれぞれの役割をこなしています。私は主にサトイモとトマト、長ナス、キウリ、トウモロコシなどの夏野菜に潅水用のホースで水を遣りますが、妻は裏山から湧き出ている清水をバケツで受け、玄関先に置いている大きな壷で飼っているメダカに水を足したり、水をジョロに入れてプランターに植えた草花に、せっせと水遣りをしています。

土を入れ替え準備が整ったわが家のプランター
土を入れ替え準備が整ったわが家のプランター

今年は夏の草花を植える前に、プランターの土をコンクリートの土間に移し、雑草を取り除いたあと肥料や新しい土に加え、土壌改良のため苦土石灰を入れて丹念に混ぜ合わせたものを使かったため、草花は順調に育って、沢山の花を楽しむことができましたが、流石にこの頃になると体力が弱ったのか枯れるものも出始めました。昨日は妻に頼まれプランターの土の入れ替えをしました。春先と同じように、肥料と苦土石灰、新しい土を入れて混ぜ合わせるのですが、夕方とはいいながら暑くて暑くて、大汗をかいてしまいました。

 雑草や枯れた草花を引き抜いて一輪車で畑の隅の雑草置き場まで持って行き、空いた15ばかりのプランターに新しく作った土を入れましたが、仕事から帰った妻は私の作業している姿を見て、大喜びでした。妻は既に草花の苗を買ってきているようで、今日辺り植えるようですが、花を見ながらの暮らしはどこか安らぎを覚えます。
 もう20年も前、町の海外派遣研修の団長として、世界一の花の街ニュージーランド・クリストチャーチを訪ねた折、花に囲まれた暮らしの豊かさに感動しました。クライストチャーチの市民は、日本のように自分の家の庭だけで花を楽しむことはせず、むしろ自分の家の庭を外向きにして道行く人に楽しんでもらえるよう心を配っていました。

 私の花に対する心を大きく変えたこの研修を機会に、町で花作戦を展開し菜の花や水仙、アジサイ、酔芙蓉、桜といった花づくりを官民一体でやった結果、双海町は花咲く町として見事に変身したのです。花を愛でる心を持たなければ町は輝かないということが分ってきました。
 自分の家のガーデニングは綺麗に植え飾るのに、日本人は何故町を花で飾ろうとしないのか、これも外国人と日本人の根本的な違いですが、日本人はどうやら花より団子の方かも知れません。私も及ばずながら自分の家で花づくりの訓練をしながら、もっと美しい町にするために努力したいと思っています。

  「時々は 妻にゴマすり 手伝って 人間関係 損なわないよう」

  「プランター 15も土を 入れ替える これで秋植え 準備OK」

  「雑草は 植えないけれど 生き生きと 植えた草花 息も絶え絶え」

  「花はいい 心和ませ 癒される 花より団子の 私だって」 

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人間牧場

〇蜂蜜の採集が最終局面

 蜂蜜の採集が最終局面に入ってきました。7月16日に裏山の2箱を、7月21日に人間牧場の4箱をそれぞれ採集しましたが、今年は裏山から6升、人間牧場から10升の蜂蜜が採れ、合計16升の大豊作にホクホク顔で、昨年の10升を大きく上回る、私にとってはこれまでにない成果を得たのです。
 長男息子は私の採集した蜂蜜を糖度計で計りながら、家庭用サウナを使い独自の製法で水分を飛ばし、85パーセントまで糖度を上げ、ろ過して不純物を取り除き、最終的にはネットで購入した大小の瓶に詰めて行くのです。蜜蜂の師匠である井上登さんの指導を受けながら、巣箱の設置、蜜蝋塗り、キンリョウヘンの設置等から始まり、ミツバチに刺されないようおののきながらも、作業して蜂蜜を採集した私の言い分も、糖度上昇やろ過、瓶詰めに苦労している息子の言い分も、多少溝があって、言い合いをしながらやっていますが、まあほほえましい限りだと、傍で見ている妻は毎朝パンに蜂蜜をつけて食べ、漁夫の利を得ているのです。

 

今年最初の出来上がった蜂蜜瓶詰め
今年最初の出来上がった蜂蜜瓶詰め

 昨日息子が可愛らしくて綺麗な手提げの竹かごに、今年の仕上がった蜂蜜の瓶を10個入れ、わが書斎に見せにやってきました。さすが設計の仕事をしているだけのことはあると、そのセンスの良さに感心しましたが、小瓶に入れられた蜂蜜は、不純物もなく透き通って、いかにも美味しそうな蜂蜜に仕上がっていました。息子の蜂蜜精製作業は親の私から見ると、「何もそこまでこだわらなくても?」といつも思うのですが、これも息子の性分なので温かく見守りたいと思っています。
 人間牧場は今年2つの巣箱にスムシが入り、駄目になりました。私の蜂蜜採集は取りきり方式を採用しているので、蜜源の少ないこの頃に採蜜すると、蜜蜂は殆ど逃げてしまいます。幸い1つだけ残っているようなので、大事にして越冬させ来年の種蜂になって欲しいと願っています。裏山の巣箱も一つは残念ながら逃げましたが、一つはかろうじて残っているようなので、これも大事に育てたいと思っています。

今年の蜂蜜は上出来の仕上がりです
今年の蜂蜜は上出来の仕上がりです

 さあ今日辺り、裏山に残っている2つの巣箱の採蜜をやろうかと手ぐすねを引いています。巣箱を持ち上げた限りでは、2つの巣箱ともかなり重いようなので、軽く見積もっても多分一箱2升計4升はあるようなので、前2回の収穫を合わせると20升の大台、つまり昨年の倍の収穫になりそうで、私の養蜂人生にとって最高の年になりそうな雲行きです。
 「軒先なりて油断するな」という古事諺があります。成果に酔い知れていると、最後にとんだ落とし穴やどんでん返しが待っているので油断をするなという戒めですが、今年はムカデに刺されてアナフィラキシーショックにも遭遇しているので、ミツバチに刺されないように細心の注意を払わなければなりません。暑い時期なので汗が目にしみ、ついつい薄着や防虫ネット、ゴム手袋を忘れたりしそうですが、もう一度原点に帰ってしっかりと仕上げをしたいと思っています。

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人間牧場

〇友を得るには急なるなかれ 親友は自然にえるものなり」

 私には妻も驚くほど沢山の友人がいます。友人の中には若い頃から付き合って今に続く人がいたり、昨日今日知り合った新しい友人もいてまちまちですが、音信を日常的に重ねている人はそんなに多くはありません。それでも退職と同時に手に入れたパソコンを使うメールという優れもののツールのお陰で、水産高校の大先輩で考える村の村長玉井恭介さん、高知県馬路村役場職員の木下彰二さん、伊予市郡中いっぷく亭の谷岡和美さん、双海地域事務所の松本宏さん、伊方町三崎平磯喜久家プロジェクトの浅野長武さん、双海地区公民館の赤石雅俊さん、高松市三谷コミュニティセンターの溝渕雅子さん、地域教育実践交流集会事務局の仙波さん、年輪塾塾頭の清水和繁さんなどからは、ダントツに多くのメールが日常的に入るのです。その中でも玉井さんや谷岡さん、浅野さんはブログをやっているのでお気に入り登録し、これまた日常的にアクセスしてコメント交換をしています。

 数日前、北海道鵡川町に住む菅原春巳さんから美味しいメロンが届きました。菅原さんはもう20年も前視察研修で双海町へやって来ましたが、そのことがご縁でシシャモやアスパラガスといった北の恵みが届くようになり、こちらからも柑橘類を中心に送り続け、お互い顔も忘れているというのにその時期になると、「もうそろそろ」と淡い期待を抱くのです。今年も届いたメロンは子どもたちにもお裾分けして香りと味を堪能しました。長野県南牧村の今井さんからは時ならぬ時期に日本一の高原野菜が送られてきたり、木曽福島の大目さんからもトウモロコシや信州蕎麦、高松の溝渕さんからはうどんや素麺、醤油豆、島根吉田村からは毎年正月藁飾り、広島忠海の竹本さんからはキビ餅や干しエビ、東京の岸本さんからは穴子の姿焼きが届くなどなど、全国の美味い物、珍しいものがどんどん届きその味と風情を楽しんでいます。

 先週の日曜日伊方町三崎に住む塩崎満雄さんが、わざわざ自宅までサザエを持って来てくれました。塩崎さんは私が愛媛県青年団連合会長をしている頃、西宇和郡連合青年団長をしていて会合で知り合いました。ゆえに多分私の記憶だと私の友人の中で一番古い付き合いの友人のようです。塩崎さんとは地域づくり活動も一緒にやってきた間柄なので、何かにつけて出合っているのですが、サザエの味は格別でした。 
 「友を得るに急なるなかれ、親友は自然に得るものなり」と明治時代の詩人国木田独歩が言っているように、友人は一朝一夕にできるものではありません。交流をしながらお互いが深い信頼関係を築く努力をしなければ長続きもしないのです。幸い私は妻が信頼関係の裏打ちをして、付き合ってくれるお陰で良好な人間関係を保つことが出来ているのです。友とは有難いものです。

  「わが家には 全国各地の 美味い物 次々届き 有難く裾分け」

  「メールにて 近況報告 朝夕に できる幸せ 私の武器だ」

  「親友は その気になれば 自然にて 一人ひとりと 増えてゆくもの」

  「早今朝も メールが届き 返信の メール作りて あいさつ代わり」

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〇秋ジャガイモの作付け

 「秋の実りのために夏草を取る」とは二宮尊徳の教えです。暑いからといって夏草を取る作業を疎かにすると、田圃には稗などがはびこり、秋の実りのころに要らぬ労力を要するのです。またこの時期になると台風被害を予想して、植えた早生系品種は早くも稲穂が稔り始めていますが、これからしばらくの間は、実り始めの稲穂を狙ってイノシシが出没するため、農家では田圃の周りを電気柵や網で囲ったり、ビニールテープを張ったりし始めましたが、夏草茂る山沿いでは、イノシシが虎視眈々と稲穂を狙っているようです。
 わが家は田圃を持たないためその心配はないのですが、わが家庭菜園の果樹園辺りに獣道があるのか、毎年下の田圃にイノシシが入って苦労しているようです。

 さてまだお盆が来ないし過ぎないので、秋植えの準備は少し早いようですが、せっかちな性格の私は、先日ホームセンターへ立ち寄ったところ、秋ジャガイモの種芋が店頭に並んでいるのを見て、そろそろ準備をしようと思いました。今年はジャガイモが豊作で、倉庫にたっぷり囲っているので、秋ジャガイモを作る必要はないのですが、それでも掘り立ての秋ジャガイモを食べたくて、去年のこのごろ駄目もとで家の食用ジャガイモを種芋に使って植えたところ、かなりの収穫があって、秋ジャガイモを美味しく食べれたので、今年も作ることにしました。昨日は空いた家庭菜園の一角を耕運機で耕し畝を立てました。畑は先日の雨と昨日の朝の少しの雨でお湿りが適度で、耕運機の作業も土煙が立たずスムースに行ないました。

畝を立て植えた秋ジャガイモ畑
畝を立て植えた秋ジャガイモ畑

 立てた畝にジャガイモ倉庫から種芋になりそうな、適当な大きさのジャガイモ60個選びました。一畝15個として4畝作付けの計算です。いつも使っている木製の定規を使って種芋を等間隔に置いて行き、手スコップで穴を掘り、種芋を穴に納めて土を戻し、その上に種芋のありかを示すように籾殻をやり、さらに牛糞を元肥として施しました。昨日は全国各地でゲリラ的な大雨が降ったようで、わが町の空も少し曇っていました。それでも午後の屋外作業は大変で、熱中症対策と称して冷たい麦茶を飲みながら作業をしましたが、たっぷり大汗をかいてしまいました。そのためでしょうか昨日の夜はテレビを見ながらついウトウトして、日ごろより少し早目の就寝となりました。
 とりあえず、秋の作付け準備は整い、ついでに立てた畝には、昨年大洲のホームセンターでお盆の頃に買って植えた白菜の苗のお陰で大豊作だった白菜の苗を、今年も買って植えようと思っています。

  「まだ盛夏 だけど明日は 早立秋 そろそろ秋を 意識しながら」

  「秋ジャガの 味を楽しむ ため植える わが菜園に 早くも秋鍬」

  「大汗を かいてゴクゴク 麦茶飲む 熱中症に ならないために」

  「この夏は これまで以上 汗をかく これも大事な 健康管理」

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