〇フランスパリ五輪と日の丸
フランスのパリでオリンピックが開かれて一週間余りが経ちました。自分ではスポーツなどできない年齢になりましたが、することはできなくてもテレビで観戦し、せめて日本人アスリートの皆さんの活躍に声援くらいは送ろうと、クーラーをかけて居間でテレビ観戦をしていますが、勝った人負けた人、メダルを取った人取れなかった人などなど、悲喜こもごもを見ながら感動をしています。
もう50年近くも前、総理府派遣第10回青年の船の班長として、建国200年のアメリカへ、昭和の咸臨丸と銘打って初めて太平洋を渡りました。その折メキシコアカプルコの港から出航したにっぽん丸の船上から一人の青年が手に持った日の丸の小旗を誤って桟橋に落としてしまい、ちょっとした騒動になりました。故意ではありませんでしたが、メキシコの青年たちの目には日の丸の小旗を投げ捨てたと勘違いされたのです。
国歌や国旗をその国の象徴として大切にする外国人に比べて、戦争もしない、戦争の悲惨さえも知らない平和ボケした日本の若者たちにどんな教育をすべきか、最後の寄港地となったハワイを出航して日本に帰るまで、日の丸に対する大切な議論をしたことを思い出しながら、日の丸を背中に羽織って誇らしくラストランをするメダリストの姿を見ながら、当時のことを思い出しました。