〇空から鷹の羽根が降ってきた
「天高く馬肥ゆる秋」と言われるように秋の空は見飽きぬほど高く感じられ、翼を広げて天空を見上げると気持ちよさそうに鷹が一羽飛んでいました。ウォーキングをしているとその空から何かヒラヒラと舞落ちてきました。
「エッ」と思いよ~く見ると鳥の羽根でした。動物たちは厳しい冬を生き延びるため、夏毛が抜けて冬毛に生え替るそうですが、ひょっとしてあの鷹も生え替わろうと古い羽根を捨てたのではないでしょうか。
鷹はこの羽根も翼の一部として、天空を飛んだに違いないと勝手に思い、拾って持ち帰りました。昔の人であれば、羽根の根元を削ってインクをつけ、文字を書いたに違いありませんが、今の世の中は便利な万年筆やボールペンが沢山あってそんな必要もなくなりました。
加えて今はデジタル時代で、キーボードを指でなぞらえれば、文字はいくらでも打つことが出来るのです。「そうだ羽根先を削ってペンにして文字を書いてみよう」と思い立ちましたが、肝心のインクが見当たりません。プリンター用のインクを容器に少しだけたらし、書いてみました。恋文ではありませんでした。